今回ご紹介するのは、”Alice in Wonderland“こと不思議の国のアリスです。

正式な英語の題名は”Alice’s Adventuresn in Wonderland”。

軽快に進むストーリーや愉快な描写、そして洒落の効いた言葉遊びなどによって出版当初から人気を博し、今や聖書やシェイクスピアに次ぐといわれるほど多くの言語に翻訳されている作品になります。

このブログでは、『不思議の国のアリス』の続編である『鏡の国のアリス』も一緒に、僕が読んでみた感想、おすすめポイントなどをお届けしていきますよ!

 

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『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の作品概要

題名

不思議の国のアリスAlice’s Adventuresn in Wonderland

鏡の国のアリスThrough the Looking-Glass, and What Alice Found There

作者

ルイス・キャロル(Lewis Carroll)

作品ジャンル

児童小説

出版

角川文庫

 

 

『不思議の国のアリス』のあらすじ

ある日のお昼どき、アリスが土手で遊んでいると、チョッキを来て二本の足で立つウサギが時計を見ながら大慌てでアリスの前を通り過ぎました。

目で追っていると、ウサギは生垣の下の穴にぴょんと飛び込んでしまいました。

「えっ?!」と思ったアリスはウサギの後を追い、ウサギと同じように穴に飛び込んでみると、、!

 

 

『不思議の国のアリス』を読んで

評価・感想

おもしろさ:純粋に、このストーリーを楽しめるか。

アリスがウサギを追いかけ、穴に落ちるというところからの大冒険…!

「人間のように服を着て、喋る動物やトランプ」、「体の大きさが変わる飲み物や食べ物」など、アリスの摩訶不思議な冒険を一緒に楽しむことができました!

 

テンポ・読みやすさ:言葉遣いや表現方法など、文章として読みやすいかどうか。

『不思議の国のアリス』は、作者のキャロルが知人の娘さん「アリス・リデル」のために即興でつくって聞かせた物語がもとになっているということで、非常にわかりやすい文章構成や語彙を用いながら、軽快なテンポで進んでいきます

途中挿絵が入っていたり、『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』の最大の特徴といっても良い「言葉遊び」も、この角川文庫の訳では、内容に沿ながら日本語で韻を踏んだり語呂で遊んだりしていて、作品の雰囲気、楽しめるところをそのままにしていました。

 

世界観:設定や舞台背景、ストーリーの仕掛けの斬新さなどを評価。

上述のように、「穴に落ちたら動物やものが人のように生きている摩訶不思議な世界」という、フィクション作品が溢れている今日においては真新しさはないかもしれない設定ですが、当時としてはルイス・キャロルの素晴らしい想像力から生まれた斬新な設定だったと思われます。

もちろん、現代に生きる僕たちが読んでも、アリスの不思議な大冒険は胸が踊る展開であることは間違いありませんよ!

 

キャラクター:登場するキャラクターの魅力。

アリス以外の登場人物(?)は、皆この現実世界には存在しないような者たちです。

だからこそ、各々の個性が光っているように感じましたし、彼ら彼女らがまるで”普通の人間”のように振舞っているのが、なんとも愛らしく、親しみを覚えました!

 

ストーリーの理解のしやすさ:本に書かれた世界をイメージしやすいか、ストーリーを理解しやすいか。

上述のように、まず挿絵が入っていることで、本来は想像しにくい架空のキャラクターたちの容姿や彼らの様子を、容易に想像することが可能となっています。

また、アリスが見たまま、聞いたままのように読めるよう字体やレイアウトが施されており、こちらもストーリーの理解、内容を想像するのに一役買っていると同時に、より物語に没入できるようになっていました。

 

感じるもの:物語でありながらメッセージ性や読み手が得るものがあれば評価。

世の中に存在する、都合よく立ち回る者、気取り屋、頑固者、揚げ足を取る者、女王(のように指図する者)、教訓”ばかり”気にする者などなど、実に多くの一癖も二癖もある”人種”を、アリスが無邪気な、何も知らない子供心から感じることを言っているのが、何とも辛辣というか皮肉めいたところを感じましたね!

ネタバレになるので細かなところは触れませんが、最後の数文には、『不思議の国のアリス』というアリスの冒険を通じてのメッセージが明確に書かれていましたので、たくさんのことを感じながら読み進めることができると思いますよ!

 

総評

『不思議の国のアリス』は、留学の際に足を運んだオックスフォードのゆかりのある場所ということ、多くの作品で引用されたりパロディに使われたりしているということなど、気になる理由がいくつかあった中でようやく読んだ作品でした。

非常に薄い本ですし(実際に本を手に取ってみればわかります!)、ここまで書いてきたように、物語の雰囲気を感じられるように工夫が多くされているので、普段本を読まない人でも読みやすさは抜群に高いです!

その上で、多くの映像作品の原作的な物語ですし、『不思議の国のアリス』からのキャラや設定の引用なんかも多く見られますから、今後の”趣味生活”をより味わい深くしてくれることも間違いないと思いますよ!

 

 

 

『鏡の国のアリス』のあらすじ

ある雪の日、アリスはネコのキティと暖炉の前でごっこ遊びなんかしながら、お話ししていました(もちろん、アリスが一方的に話しかけているだけですよ)。

アリスは、キティに対して、「すぐにいい子にならないと、鏡のおうちに入れちゃうぞ。」と話しかけ、いつの間にか自分は、暖炉の飾り棚に登り、大きな鏡を覗き込んでいました。

すると鏡は、みるみる”光る銀のもや”のようになっていき、なんとアリスは鏡の”向こう側”へ入ったのです。

こちらの部屋は、アリスの家よりもより”いきいき”しているように見えたアリス。

ただちょっとばかり散らかっているのが気になり、暖炉の灰の中に埋もれているチェスの駒を見てみると、、!

 

 

『鏡の国のアリス』を読んで

評価・感想

おもしろさ:純粋に、このストーリーを楽しめるか。

『不思議の国のアリス』に比べると少々おもしろさは劣るかなという印象でした。

 

テンポ・読みやすさ:言葉遣いや表現方法など、文章として読みやすいかどうか。

安定の読みやすさ!

理由としては、『不思議の国のアリス』と同じです!

 

世界観:設定や舞台背景、ストーリーの仕掛けの斬新さなどを評価。

「穴の中の不思議の国」に続くのは「鏡の中の世界」

より日常に、身近にあるものから不思議な世界へ迷い込んでいくというのが、よりワクワクを引き立ててくれます!

さらに、『鏡の国のアリス』は「チェスボード」を意識して書かれており、鏡の中の世界をチェスボードに見立て、アリスをはじめとするキャラクターたちはチェスの駒の動き方のルールに従い、行動していきます。

正直、キャラクターたちの動きは後書きを読んでもいまいちよくわからなかったのですが(笑)、そんな設定の元で描かれているというのがとてもおもしろいですし、何より作者ルイス・キャロルの発想力には驚かされました。

チェスが好きな方や得意な方は、物語を読みながら盤面を想像できるのではないでしょうか!

 

キャラクター:登場するキャラクターの魅力。

『不思議の国のアリス』同様、英語圏の民話・童話・詩の引用が多く、特に『鏡の国のアリス』では、ハンプティ・ダンプティトゥイードルダムとトゥイードルディーといった『マザー・グース (Mother Goose)』に由来するキャラクターが登場するのが特徴です。

ただ、これらマザー・グースやナーサリー・ライムと呼ばれるお話を知らないと、ちょっと親しみにくいかなと感じました。

日本のお話に例えるなら、桃太郎や浦島太郎、かぐや姫などの昔話のキャラが登場し、彼らの個性はそのままに物語に絡ませたり、それらのお話を引用したりしているといったかんじですね。

知らなくても楽しめるけれど、当然、知っていた方がより物語を楽しめるし、親しみ深くなりますね〜!

 

ストーリーの理解のしやすさ:本に書かれた世界をイメージしやすいか、ストーリーを理解しやすいか。

上述のようにチェスのルールのもとに動いているので、結構突拍子もない動きだったり場面変化が起こります。笑

こちらも『不思議の国のアリス』ほどわかりやすいものではなかったし、”物語として”どこを目指していたのかが、ちょっと感じられにくいお話だったと思います。

 

感じるもの:物語でありながらメッセージ性や読み手が得るものがあれば評価。

“物語の目的地”がわからなかったと同時に、”読者へ与えたいもの”みたいなものも感じにくかったです。

『不思議の国のアリス』同様、最後の”オチ”からは得られるものはあるのですが、そこに至る過程での楽しみは薄めかなという印象は否めません。

もちろん、ここで書いているのはあくまで”僕の”主観ですから、人によってはこの『鏡の国のアリス』からたくさんのことを感じられるかもしれませんよ!

 

総評

『鏡の国のアリス』は、もともとが子供向けの即興作品である『不思議の国のアリス』とは違い、明確に”物語を創ろう”として書かれた物語です。

それゆえのチェスボードの設定だろうし、マザー・グースや詩、民謡の引用や言葉遊びも、それぞれが少し長めです。

ゆえに”元ネタ”がわかる人からすると、とても親しみ深く、おもしろい作品なんだろうと思います。

対して、僕のように”元ネタ”を知らないで読むと、『不思議の国のアリス』にあった”軽やかな楽しさ”というものは感じられないと思います。

ある意味、自分の英語圏の文化の理解度を試されているとも言えるのが『鏡の国のアリス』かもしれませんね!笑

 

 

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『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』のまとめ

ということで、今回はルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』について書いてきました!

題名くらいなら世界中の多くの人が知っているであろう名作中の名作。

引用されている他作品やパロディも多く存在しているので、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』、特に『不思議の国のアリス』だけでも読んでおくと、今後他の作品を読んだときに、「あれ?これって、、!」とにやけることができたり(笑)、設定理解が深まったりするかと思います!

もちろん、両作品とも物語としても素晴らしいながら非常に読みやすいので、「これから読書をしていきたいなぁ。。」なんて方へは特にぴったりな作品だと思いますよ!!

ぜひ皆さんも、アリスと一緒に不思議な世界の冒険を堪能してみてくださいね!