今回の旅狼どっとこむは、アニメ特集NO.2!
記念すべき第一回目は『Fateシリーズ』について触れましたが、今回第二回は『PSYCHO-PASSシリーズ』についてご紹介していきます!
「サイコパス」と読むアニメーションで、僕の中ではFateシリーズとともに双璧をなすお気に入り作品の一つです!
Fateより万人にはオススメしにくいのですが、ハマると一気に魅力に引き込まれる。そんなアニメだと僕は感じています。
そんなわけでPSYCHO-PASS紹介、ぜひぜひお楽しみください!
アイキャッチ画像引用先
PSYCHO-PASS 公式ホームページ
2020年4月6日 PSYCHO-PASS3劇場版について追記
(追記した文は、見出しで追加するかこの文字色で書いています。)
〜もくじ〜
“PSYCHO-PASSはメンチカツ”

まずは導入の導入。一番大事なことからお話ししましょう。
それが!題名の!!イントネーション!!!
しょっぱなからちょっとふざけているかもしれませんが、大事なことですよ。ホントに。
冒頭で、題名の「PSYCHO-PASS」は「サイコパス」と読むと書きました。
「サイコパス」と書かれると、おそらくPSYCHO-PASS初見の多くの方は、「おかしな奴」や「やべー奴」という精神病質者としての「サイコパス」を思い浮かべると思います。
まず最初のポイントは、「PSYCHO-PASSはその“サイコパス”とは一切関係ない!」ということ!
「PSYCHO-PASS」とは、この物語に登場する一つの重要な用語です。
英語の意味と後述する世界観からイメージするに、「心理証明書」や「心理許可証」といった意味でしょう。
そして、肝心のイントネーション。
文字だとめちゃくちゃ伝えにくいのですが、「ヤベー奴」という意味の「サイコパス」は「サイコパス⤵️」ですよね。
まぁいつも通り発音していただければ大丈夫。笑
対して、アニメ『PSYCHO-PASS』は「サイコ・パス⤴️」と発音します!
“-“のところで一度区切り、語尾は上がる!
区切るところを意識すると自然に発音できると思います!
もうちょっと言うと、“「PSYCHO-PASS」は「メンチカツ」”!
どういうことかというと、“「メンチカツ」と同じイントネーションで「サイコパス」と発音する”ということ!
これ一応、公式の発言ですからね!笑
メンチカツ、PSYCHO-PASS、メンチカツ、PSYCHO-PASS、メンチカツ、PSYCHO-PASS…
いいですかみなさん、「サイコ・パス⤴️」ですよ!!笑
でないと精神異常者になってしまいますからね!
PSYCHO-PASSの世界観

さて、発音練習も済んだところで本題に入っていきましょう!
まずは、作品とは切っても切り離せない「世界観」からご紹介します!
PSYCHO-PASSの舞台は近未来の日本・東京で、物語はこの日本の警察組織と犯罪者たちの戦いを描いたものとなっています。
PSYCHO-PASSの物語は、2112年の11月から始まります。


この時代、近未来日本は世界中で唯一の法治国家として成立しています。
世界紛争によって、日本を一歩出るとドンパチバンバンだらけの世界と化してしまっているというのです…!
そんな世界で、なぜ日本だけが安心・安全な国を維持できているのか。
それが、「PSYCHO-PASS測定」と「シビュラ・システム」のおかげなのです。
「PSYCHO-PASS」と「シビュラ・システム」

「PSYCHO-PASS測定」と「シビュラ・システム」という2つの科学技術によって、この時代の日本では「人の心理状況が数値化できる」ようになりました。
この「心理状態の数値」のことを、題名にもなっている「PSYCHO-PASS」と呼んでいるのです。
「PSYCHO-PASS」から各人の嗜好や能力を分析し、現在の思考状況から職業適性、人間の相性診断までもが可能になるところにまで至ります。
そして、PSYCHO-PASSという数値を用いて社会の福祉に役立てようという仕組みが「シビュラ・システム」になります。(以降略して「シビュラ」と書くこともありますので悪しからず。)
つまり、PSYCHO-PASSを測定したのち、シビュラ・システムによって
「このくらいの数値ならこんなこと考えてる」
「この精神状態だからこんな人間」
といったことが正確にわかるようになった世界ということなのです。
こう書くとかなりゾッとする話だと僕は思うのですが、ともあれこのPSYCHO-PASSとシビュラ・システムによって日本の社会は格段に安定します。
まずは、職業適性が正確にわかることによって社会全体の仕事の効率や成果が上昇します。
「自分に合った職業」ができることで各人のモチベーションも上がり、社会への還元は大きくなっていきます。
自分の心理状態が常に目に見える形でわかり、自分に合った進路も提示してくれる。
一見すると、とても素晴らしい社会ですよね!
(シビュラでは恋愛診断なんかもあるみたいですから、人間関係でも最適な人物を教えてくれるのです!)
(まぁ、こういう世界をどう捉えるか、というところもこの作品のおもしろいところなのですが、、それについてはまた後ほど…!)
また、技術革新・農業改革を果たしたことで、日本の食料自給はほぼ無人での生産が可能となり、しかも自給率は100%になります。
日本が海外と繋がらなければいけない原因の一つである国内の食料問題を解決したことで、日本は鎖国政策が可能となります。
PSYCHO-PASS測定を国内の人間だけに限定することでより精密な測定が可能となるだけでなく、海外からの「危険因子」となりうる存在を完全に排除します。
そして、この物語で一番大切なポイント。
シビュラ・システム導入と鎖国政策によって、日本は「犯罪が存在し得ない世界になった」のです。
犯罪係数と公安局

「存在しない」ではなく「存在し”得ない“」と書いたのにはもちろんワケがあります。
精神状態がわかるということは、「その人物が犯罪を起こす可能性」も当然わかるわけです。
その「犯罪を起こす可能性」は「犯罪係数」と呼ばれ、犯罪係数は街中のカメラなどで常時測定されています。
作中では、「”心理状況の数値“=”犯罪係数“」とほぼ扱われていたので、「PSYCHO-PASS測定」とは「犯罪係数測定」のことだと考えるか、「簡易版PSYCHO-PASS測定」として「犯罪係数」を測定していると考えるのが妥当でしょう。
犯罪係数が高い人は犯罪を起こす可能性がある人物、言うなれば「犯罪者予備軍」と呼べますよね。
そんな人たちは「潜在犯」と呼ばれ、基本的には隔離施設や矯正施設に送られるのです。
常時心を数値化し、犯罪する可能性があるかどうかを測定する。
→「犯罪を犯しそうな思考状態」と判断された「潜在犯」は隔離・矯正される。
→犯罪は存在し”得ない”
というわけなのです。
もちろん、この基本想定にも例外は存在します。
規定値超過の犯罪係数を確認したあと、確保するまでに犯罪を犯した人、犯罪を起こすまで明確に犯罪係数が上昇しなかった人、犯罪を起こすために街中のカメラを避けて生活している人、なんかは犯罪を起こせますね。
そんな、万が一の犯罪が起こってしまったときに対処するのが「公安局」という警察組織になります。
『PSYCHO-PASS』の物語は、この公安局に所属する刑事さんたちのお話なのです!
やっと主人公たちについて、手が届くところまできましたね。笑
このPSYCHO-PASSというアニメは、それだけ設定が細かいのです…!
ともあれ、『PSYCHO-PASS』というアニメーション作品をジャンルで言うと「SF警察モノ」ということになりますね!
ということで、ここで一度ここまでの流れをまとめましょう。
・「シビュラ・システム」と「PSYCHO-PASS測定」によって人の心理状況がわかるようになった。
・心理状況は数値化され、「犯罪係数」と呼ばれる。
・犯罪係数が規定値を超えると犯罪者予備軍として「潜在犯」という扱いになる。
・犯罪に対処するのは「公安局」という組織。
・そんな公安局に所属する刑事たちの物語こそが、アニメ『PSYCHO-PASS』!!
ちなみに、犯罪係数は「色」でランク分けされていることからしばしば「色相」とも呼ばれ、犯罪係数が上がることは「色相が濁る」とも呼ばれます。
(“色”も作中では重要なポイントです!)
さて、ここまでついてこれているでしょうか??
まぁついて来れていないくても先に進むので、なんとかしがみついてくださいね!笑笑
監視官と執行官

お次は、公安局についてや犯罪への対処法についてをご紹介します!
そもそもシビュラ・システムは「厚生省」の管轄となっており、この時代の日本では厚生省が大きな権力を握っています。
「公安局」は、そんな厚生省の一組織として存在しています。
現代のぼくたちが生きる日本での「公安」というと、「秘密裏に事件を調査する謎の組織」みたいなイメージがありますが、PSYCHO-PASSの世界では「警察=公安局」となっているようですね。
ちなみに、実際に犯罪に対応するのは「公安局刑事課」です。
もちろん、「公安局に所属する刑事たち」とは「公安局刑事課に所属する刑事たち」という意味ですからね!
そんな公安局に所属する刑事たちは、大きく2つの役職に分けることができます。
それが「監視官」と「執行官」です。
「監視官」が上司にあたる役職で、「執行官」は監視官の下につく役職です。
ですが、ただの「上司と部下」ではないのがこの公安局。
「執行官」は「潜在犯」から選ばれるのです!
つまり、「犯罪者予備軍の一部の人間」が「刑事」をしていることになるのです!
この理由を作中では、
「犯罪者と関わる機会が増えれば犯罪者の思考に接する機会も増える。そのため監視官は犯罪係数が悪化しやすく、それを防ぐため」
と言っていました。
まさに、”毒を以て毒を制する“という方法。
「犯罪者に近い思考を持つからこそ、犯罪を取り締まることに長けている」というわけもあるみたいですよ!
作中では、何度も監視官を「飼い主」、執行官を「猟犬」と呼ぶ場面が結構あります。
この呼び方から、何となく社会構造が見えてくるかんじですよね。。
(潜在犯は基本的に忌み嫌われる存在となっているのです。)
ドミネーター
ここからは、公安局の刑事たちの犯罪への対処法についてです。
公安局の刑事たちが持つ武器が、「ドミネーター」という銃になります!

このドミネーター何がすごいかというと、人に向けると瞬時に犯罪係数がわかるという超優れものなのです!
その数値をもとに銃の形状が変化し、それぞれに対応した対処がなされます。(「執行モード」と呼ばれます。)
・犯罪係数が基準値である100未満(潜在犯ではない)
→セーフティーがロックされ、発砲できない。
・犯罪係数が100~299(潜在犯、あるいは軽度の犯罪者)
→「パラライザーモード」が起動し、対象を気絶させる。
・犯罪係数が300以上(重大な犯罪者)
→「エリミネーターモード」が起動し、対象を排除する。
(エリミネーターの「対象を排除」はなかなかにグロテスクですので、ご覧の際はご注意ください。笑)
この基本仕様に加え、ドローンや危険物に対しては「デコンポーザーモード」が起動し、“対象を完全排除”します。笑
ちなみにドミネーターには生体認証がついていて、刑事課の人間しか撃てません。
また、脳に直接リンクしているようで、握っている間は視界に情報が出てきて声も聞こえるという仕組みになっています。
一番最初のキービジュアルに書かれている
『その銃口(システム)は、正義を支配する』
の「銃口」というのが、まさにこのドミネーターというわけです。

「システム」というのは「シビュラ・システム」のこと。
「銃口」のルビが「システム」になっているというのは、ドミネーターが「シビュラの目」と呼ばれているからでしょう。
向けた瞬間に相手の犯罪係数がわかるというのは、言ってしまえば「小型版シビュラ」ですからね!
そして、「システム」という言葉が作品全体のキーになるわけなのですが…!
その話はひとまず置いておき、世界観については以上とさせていただきます!
ここまでの設定と世界観ですでにワクワクしたというそこのあなたは、もうアニメ第1期を観ていただいてOKですよ!!
PSYCHO-PASSのシリーズ紹介
世界観をざっくりとご紹介してところで、次はPSYCHO-PASSのシリーズ紹介をしましょう。
PSYCHO-PASSには、大きく分けて5つのシリーズがあります。
・テレビシリーズ第1期(PSYCHO-PASS)
・テレビシリーズ第2期(PSYCHO-PASS 2)
・劇場版 PSYCHO-PASS
・PSYCHO-PASS Sinners of the System
・テレビシリーズ第3期(PSYCHO-PASS 3)
それぞれを細かく見ていきましょう。
テレビシリーズ第1期(PSYCHO-PASS)

放送時期
2012年10月~2013年3月 全22話
2014年7月~2014年9月 新編集版全11話(各話1時間)
概要
PSYCHO-PASSの“原点にして最高の作品”との呼び声が高いテレビアニメ第1期!
新人監視官「常守朱(つねもりあかね)」が公安局刑事課一係に赴任するところから話が始まり、朱や執行官の「狡噛慎也(こうがみしんや)」をはじめとする公安局と、犯罪者「槙島聖護(まきしましょうご)」との戦い、さらには、シビュラ・システムが支配する日本を描いた物語です。
作品の脚本が素晴らしいことに加え、“敵”として描かれる槙島聖護というキャラクターの魅力が高いのも人気の秘訣だと思いますね!
たしか、PSYCHO-PASS関連の動画のYouTubeのコメント欄に、「魅力的な作品は、敵を主人公にしても面白くなりそう」というものがあったのですが、槙島聖護はまさにそういうキャラクターなのです。
ちなみに、「新編集版」というのは最初の全22話を一話60分に再編集して放送されたものです。
なので、普通版の半分の全11話になっています。
僕は新編集版を観てPSYCHO-PASSの虜になったのですが、どちらもオンタイムで観たという方からは「新編集版」を観るべきと聞きますね!
シーンの追加や修正がかかっているので、よりストーリーがわかりやすくなっています。
僕も新編集版を観た後に全22話版を観たのですが、たしかに新編集版の方が話をより理解しやすかったですし、キャラクターの魅力もググッと高まっていた印象ですね!
(特に、これまた詳しくは後述の「槙島聖護」というキャラクターについての掘り下げが増えています!)
テレビシリーズ第2期(PSYCHO-PASS 2)

放送時期
2014年10月~2014年12月 全11話
概要
第2期は一話30分で11話。俗に言う「1クールアニメ」です。
なので話の量としては、同じテレビシリーズの第1期と比べると半分。
第1期を経て多くの変化があった刑事課一係が、今度は「鹿矛囲桐斗(かむいきりと)」が仕掛ける犯罪に挑んでいくという物語となっています。
やはり時間が少ないということで若干“詰め過ぎた感”が否めず、しかも一期があまりに素晴らしすぎたことでこの2期が駄作に見えてしまうという不遇の作品と言えます。。笑
まぁどの作品でも「2期目は難しい」と言いますからね…。
個人的には十分好きなのですが、はい、1期が神すぎましたね、ホント。笑
劇場版 PSYCHO-PASS

公開時期
2015年1月
概要
第2期から一年半後、日本はついに海外にシビュラ・システムの輸出を開始します。
それと時期を同じくして、日本に密入国テロリストたちが潜入。
事件の真相を調べるべく、海外での初のシビュラ・システム試験運用地として選ばれた東南アジアの国「SEAUn」とその首都シャンバラフロートへ朱が調査に向かう。
そして、その先で朱が出会ったのは…
というストーリーが、劇場版のあらすじになります。
(本当はもう少し詳しく書きたいのですが、それだと第1期のネタバレになるので書きませんでした。笑)
ファンからは、「まるで第2期がなかったかのように扱われている」と冗談半分まじめ半分で言われた劇場版は、第1期のファンとしては超興奮ものの傑作でした!
当然時系列的には2期を観てから観るべきなのですが、本当に2期を飛ばしても全然楽しめる内容にはなっていますよ…笑笑
PSYCHO-PASS Sinners of the System(全三部作)
公開時期
Case.1 「罪と罰」 2019年1月25日公開
Case.2 「First Guardian」 2019年2月15日公開
Case.3 「恩讐の彼方に__」 2019年3月8日公開
概要
劇場版で一応の終着を迎えたと思われたPSYCHO-PASSシリーズが再び動き出したのが、「Sinners of the System」という副題がついた劇場版3部作からとなります!
劇場やニュースでは、略して「PSYCHO-PASS | SS」と書かれていることが多いです。
3部作ではありますが、3つが続いているわけではなく別々の3つのスピンオフストーリーという形になっています。
一作目『罪と罰』は、ほんのり劇場版後のPSYCHO-PASS世界を補完しつつ、朱の後輩監視官「霜月美佳(しもつきみか)」の成長物語というかんじ。
霜月ファンと宜野座ファンへ向けられた作品という印象でしたね!

二作目『First Guardian』は、テレビシリーズ第1期で常守朱が監視官に着任する前の、1期の一係執行官「征陸智己(まさおかともみ)」と、2期の執行官「須郷徹平(すごうてっぺい)」の過去を中心に描くプロローグ的なお話。
シビュラ・システムと海外の関係など、より第3期への繋がりを意識していたため世界観を理解するにはよい作品であったとともに、第1期ファンとしては懐かしい面々が登場するという嬉しい場面も…!
また余談ですが、征陸役の声優・有本欽隆さんがこの章の公開前の2019年2月1日に亡くなったため、この作品が有本さんの遺作となっています。

そして、第三作の「恩讐の彼方に__」。
この作品が、テレビシリーズ第3期への繋がりを最も意識したものとなっています。
舞台は南アジアの小国。
ここまでのシリーズを経て放浪の旅を続けていた狡噛慎也は、この国で「テンジン」という少女に出会います。
両親を殺された復讐を誓うテンジンに自己防衛のための稽古をつけながら暮らし始めた狡噛は、その国で起こる内政に巻き込まれていき…
というあらすじ。
(こちらも、1期のネタバレになるのでザックリです。)
PSYCHO-PASSファンの多くは、男女関わらず“狡噛慎也ファン”、あるいは“槙島聖護ファン”という方が多いはず。
そんな人たちにとっては、まさに「待ってました…!」という作品でしたね!
このSS第三作の公開に合わせて、テレビアニメ第3期の放送決定も発表されたという流れになっています。

ちなみに、「Sinners of the System」は「システムの罪人たち」という意味。
この副題、今までのシリーズを観た人なら色々思うところはありますよね!
個人的には”the System”という言い方が“いかにも”って感じです!笑
テレビシリーズ第3期(PSYCHO-PASS 3)

放送時期
2019年10月~12月
概要
全8話ですが一話1時間なので、“普通の”アニメと同じ一話30分枠だとしたら全16話分になります。
テレビシリーズからは約8年、SS第一作からは約3年後の公安局刑事課一係を描いた物語となっています。
舞台は日本・東京と変わっていませんが、今までのシリーズで重要なポイントだった「鎖国政策」が打ち切られ、移民を受け入れているという点が大きな変化となっています。
刑事課のメンバーはほとんどが一新されており、以前から継続で“レギュラー”メンバーとして登場するのは、1期から分析官として活躍する「唐之杜志恩(からのもりしおん)」と、2期から一係の執行官に着任した「雛河翔(ひなかわしょう)」のみ。
しかし、ほかのキャラたちも何らかの形で登場しており、「PSYCHO-PASS世界の1つのまとめ」という印象を受ける物語となっています。
そんな“新たなPSYCHO-PASS”で中心となるのが、「慎導灼(しんどうあらた)」と「炯(けい)・ミハイル・イグナトフ」という二人の新人監視官です。
彼らと一係が、「ビフロスト」と呼ばれる謎の組織が仕組む犯罪に挑んでいく。そんな物語となっています。
アニメ放送中、謎だらけの設定や次々に敷かれていく伏線に対してほとんど回収が進まない状況から、「まったく終わる気がしない」「3の二期か劇場版あるだろ」という声があとをたたなかったのですが…笑
その予想どおり、2020年3月27日から『劇場版PSYCHO-PASS3 FIRST INSPECTOR』の公開が発表されています!
題名と公開日、2週間限定公開であること、そしてAmazon Prime Videoでの独占公開が決定しているだけで、それ以外の具体的な内容は未だ謎な劇場版。
僕個人としては、この劇場版だけで本当に終わるのか、と思っていますが(笑)、楽しみであることは間違いないですね…!!
追記〜2020年4月6日〜 劇場版が公開されました!
ついに劇場版が公開されましたね!!
個人的にはとても満足のいく劇場版だったと思います。
(まぁ内容はみんな言っているように、完全に最終8話の続き、9・10・11話という位置づけでしたが。笑)
3期から登場した組織であるビフロストについてや、謎が多かった梓澤廣一や法斑静という人物について、しっかり描かれていたと思います。
映画を観たあとAmazonプライムでも見返したのですが、本編に違いはなかったと思います(少なくとも僕が見た限りですが)。
ただ、最後のエンドロールに背景映像が使われていたのと、エンドロール後に追加パートがあったのが、劇場版特典になっていましたね!
どんなシーンだったかは書きませんが、よりPSYCHO-PASS4期を期待させる内容だったとは言っておきます!
まだまだPSYCHO-PASSの世界が描かれ続けるとするならば、ファンとしてはこれ以上嬉しいことはありませんね…!!
PSYCHO-PASSの制作スタッフ

今回ご紹介している『PSYCHO-PASS』、放送後はそのあまりのクオリティの高さで一気に話題沸騰となりましたが、実は放送前も注目を集めていました。
それが、制作スタッフ陣の豪華さです!
第1期と劇場版(無印)はほぼ同じスタッフ陣でして、
総監督:本広克行さん
監督:塩谷直義さん
ストーリー原案:虚淵玄さん
脚本:虚淵玄さん、深見真さん
キャラクター原案:天野明さん
となっています。
総監督の本広さんといえば、『踊る大捜査線』シリーズですね!
あとは、アイドル「ももクロ」の5人が出演したことで話題となった『幕が上がる』の監督も務めています。
監督の塩谷さんは、動画や絵コンテで多くの作品に関わっていまして、有名どころだと『クレヨンしんちゃん』、『千と千尋の神隠し』が挙げられます。
PSYCHO-PASSシリーズすべてで監督を務められています!
ニトロプラスの虚淵さんは、前回のFate記事で『Fate/Zero』の執筆を担当していると書きましたね!
他の有名どころでは、『魔法少女まどか☆マギカ』のシリーズ構成と脚本を手がけています。
このPSYCHO-PASSも重厚でとても深く、考えさせられることが多い“虚淵作品”となっていますよ!
そして、最後に天野明さん!
ぶっちゃけ僕は最初、この方のお名前で一番「おお!」っとなりました。
なぜかというと、天野さんはマンガ『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『エルドライブ【ēlDLIVE】』の作者さんなのです!
僕が学生時代に一、二を争うレベルでハマっていたマンガが『REBORN』だったので、天野さんの名前を見てびっくり!


どことなくリボーンのヒロイン「笹川京子」に似てますよね!

リボーンを読んだことがあるのなら、何となく既視感をおぼえるはず…!
ちなみに、PSYCHO-PASS2、劇場版SS、PSYCHO-PASS3については、塩谷直義さん、深見真さん、冲方丁さんが中心となって製作されているようで、本広総監督と虚淵玄さんはほとんど参加していないようですね…。
1と劇場版の完成度・内容・魅力を感じてしまうと、どうしてもこのお二人がいないことは意識してしまいます…。
ともあれ、このような豪華制作スタッフ陣で描かれたのが、『PSYCHO-PASS』という作品なのです!
2020年以降大注目のアーティストです!
PSYCHO-PASSの登場人物
ではでは、ここからやっとこさキャラクター紹介に参りましょう!
アニメーションといえば、「キャラクターの魅力」もとても大切なポイント!
ここまで書いてきたように、もちろんPSYCHO-PASSにも素敵なキャラクターがたくさん登場します!
申し訳ないことにさすがに全キャラは紹介しきれないので、物語を彩る主要キャラの一部を紹介をしていきます!
(と言いつつ、結構なボリュームになっていることを先にお伝えしておきます!笑)
第1期の主要キャラ
常守朱(つねもりあかね)

CV:花澤香菜さん
『PSYCHO-PASSシリーズ』における、主人公兼ヒロイン。
成績は超がつくほどの優秀さで、学生時代の友人との会話では「同期で監視官の適正が出たのは朱だけ」と言われており、訓練施設は首席で卒業しています。
ですので、相当優秀な成績と精神性を持ち合わせた人物であることは間違いなさそう。
劇場版までの『PSYCHO-PASS』の物語は、朱の成長と考え方の変化を追っていくのも重要なポイントです。
そもそも物語は、朱が新人監視官として公安局刑事課一係に配属になるところから始まります。
朱が先輩にあたる宜野座や執行官の面々からシビュラや犯罪係数についてを語り聞くことで、視聴者も世界観を知っていくという流れになるのです。
登場当初は20歳という年齢も相まって「かわいい」が先行する朱ですが、狡噛慎也の行動や考え、そして、狡噛が対峙する槙島聖護の考え方に接していくことで、次第にシビュラを基本とする社会のあり方やシビュラそのものについてを”朱なりに”考え、結論を出していきます。

後半に進むに従い、自分の考えを明確に持ち、それに基づいて行動を起こすようになります。
一係のまとめ役にもなっていき、どんどん「かっこいい」というイメージに近づいていくのではないでしょうか!


そんな朱の特徴としては、「犯罪係数が極めて上がりにくい」という性質があることでしょう。
本人は「鈍感」、友人たちは「天然」と表現していますが、彼女は基本「ポジティブ」ですね!
失敗をはじめは引きずりはしますが、すぐに切り替え、それを糧にする力に秀でているように感じました。
これは、僕たち現代の人間にも欠かせない力ですよね!
「失敗しても素早く切り替えること」
「うまくいかなかったことをいつまでも引きずらないこと」
そして、「失敗から学ぶこと」
これが精神の安定につながり、さらには自己の向上にも繋がると僕も思います!
そんな常守朱が、PSYCHO-PASSの女性キャラの代表なのです!
狡噛慎也 (こうがみしんや)

CV:関智一さん
公安局刑事課一係の執行官。
狡噛も朱と並ぶ物語の中心人物で、主人公とも言える存在です。
ぶっきらぼうで冷徹な印象を受けますが、的確なアドバイスやフォローで朱を支えていきます。
朱の友人が誘拐されてしまうエピソードがあるのですが、その子を救出する際は、”なんだかんだ言って”助け出すことを第一に考えて行動しており、根はいい人、そして、正義感がある人物です。
また、公式の番外編ラジオドラマや過去が垣間見えるシーンでは、結構ノリが良かったりもするのですよ!

そんな狡噛、実は元監視官!
後述の宜野座とは腐れ縁で、しかも超エリートだったそう!!
戦闘能力は「シラット」という武術を使うかなりの腕前で、しかも非常に思考力が高く、哲学や文学にも精通していると思われます。

そんな彼がなぜ執行官になってしまったのかは、、もちろん“観てのお楽しみ!”なのですが、この執行官に降格となるきっかけになった事件から、「槙島聖護」が絡んできます。
狡噛は、槙島が関与する多くの事件を通じ、次第に「”槙島の考えること”を考える」ようになります。
これは、シビュラに対して“ある意味仇をなす考え方”であるのですが、それでも狡噛は自分の道を進んでいくのです。
そして、狡噛の選んだ選択は…
というのが、狡噛慎也というキャラの紹介になりますね!
狡噛は、シリーズ全体で見てもPSYCHO-PASSの中心的存在なのですが、それゆえネタバレに注意するとぼんやりとしか紹介できないのです。。
ともあれ、こうした狡噛の考えや行動にヒロインの朱は振り回されるものの、同時に彼女の成長や刑事としてのあり方には不可欠な人物となっていきます。
朱以上に、「PSYCHO-PASSといえば狡噛慎也!!」という人は多いのではないでしょうか!

槙島聖護(まきしましょうご)

CV:櫻井孝宏さん
絵に描いたような端正な顔立ち、そして、人前では笑みをつくる感じがむしろいかにも、、というような人物。
とにかく頭がキレる人物で、しかも知的!(これについては下で触れます。)
それでいて運動能力も抜群という、本当に弱点という弱点がない人物です。

性格に関しては、信頼するごくごく一部の人間(作中ではもはや一人だけだったけど。)以外に対しては極めて残忍、というか、笑顔で人を殺める人物です。笑
これは、、“サイコパス”ですね。。。

ここまで読むと“めちゃくちゃすごいヤバい奴”なのですが(笑)、彼の考え方や言動の“根本”に触れると、一気に魅力がわかるというキャラクターだと思いますね!
例えば、槙島聖護は「シビュラではなく、自らの意志に基づいた行動」という部分に強いこだわりを見せます。
それが見えそうな人物を支援することで、「シビュラの支配下にいる人間がどのようなものか」を試し、その先にシビュラそのものへの問いかけも持たせているというキャラなのです。
こればかりはアニメを実際に観ていただかなくてははじまらないのですが、「シビュラに生活のすべてを委ね、自身で判断することをやめてしまった人間」が当たり前の世の中にいながら、槙島聖護は「自分の意志で判断することこそが“人間らしい行動”だ」という考え方をもっているのです。
この考え方がとても魅力的で、かつ考え方が哲学的でカッコいいい。。
これが槙島聖護の最大の魅力ではないでしょうか!

ストーリーについてや、朱と狡噛の紹介でも何度か出てきた名前ですが、「槙島聖護が裏で糸を引く犯罪に、朱や狡噛をはじめとする刑事課一係の面々が立ち向かっていく」というのが第1期のストーリーの流れなので、槙島聖護がいてはじめてPSYCHO-PASS第1期は成立すると言ってよいでしょう。
また、槙島の魅力は「新編集版」を観た方が圧倒的にわかります!
シリーズ紹介のところに書いたように、「新編集版の追加」の多くは槙島のセリフです。
彼が何を想い、何を感じ、何を得るために事件を起こしているのか。
それが語られるため槙島の行動原理がはっきりし、ググッと槙島の魅力に惹かれると思います!
そんな槙島聖護の特徴は、“白い“ということでしょう。
槙島の”対”の存在として描かれることになる狡噛は”黒”をイメージされているように思えるため、そして何より、PSYCHO-PASSの世界には「色相」という概念がありますので、この“色”の対比は非常に面白いところなのです。
「犯罪者である槙島のイメージが白く、逆に、刑事の狡噛のイメージは黒い」
この言葉を頭の片隅に置いてアニメを観ていただくと、より楽しめると僕は思いますよ!
ちょっと長くなりますが、槙島についてはもう1つ触れたい!
それは、彼の「読書」について!

槙島の描写には、ほとんどと言ってよいほど「本」が関わってきます。
読書をしているか、本が隣においてあるか、名作から引用してくるか。
まず、槙島の読書についての考え方で、作中で名言が生まれています。
それが、
紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。
という言葉!

相棒である「チェ・グソン」に対して本を勧めると、「ダウンロードしておきます」と返ってくる。
その際放った一言。
槙島曰く、本は「自分の感覚を調整するためのツール」だそうですよ。笑
まあ詳しくは本編を見てください!笑
ちなみに、このとき槙島がチェ・グソンに勧めたのは、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』です。
僕はPSYCHO-PASSのこのシーンをきっかけにして読みました。笑
物語からの引用については、槙島聖護のみだけでなくPSYCHO-PASSという作品全体で見てもとても多く、SF作品やシェイクスピア、哲学者の言葉がちょくちょく登場します。
例えばということで、槙島の旦那が言った2つをご紹介。
デカルトは、決断ができない人間は、欲望が大きすぎるか悟性が足りないのだと言った。
「悟性」というのは「論理的思考能力」のこと。
つまり、「決断ができないのは、自分の能力以上の欲望を抱いているせいか、そもそも考える力が乏しいからだ」と言っているわけです。
槙島聖護もこの言葉を用い、対峙した朱に対し”ある決断“を迫ります。
このセリフは、デカルトの『情念論』からの引用だそうですね。
まるで、バルニバービの医者だな。
バルニバービのある医者が、対立した政治家を融和させる方法を思いつく。二人の脳を二つに切断して、再び繋ぎ合わせるという手術だ。これが成功すると、節度のある調和のとれた思考が可能になるという。この世界を監視し、支配するために生まれてきたと自惚れている連中には何よりも望ましい方法だと、スウィフトは書いている。
こちらは、ジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』からの引用。
「『ガリヴァー旅行記』という作品そのものは知っているけど中身は知らない」という方は、意外と多いのではないでしょうか?
かく言う僕もそうだったわけで、このセリフの影響で読んでみました!笑
『ガリヴァー旅行記』は、主人公ガリヴァーが不慮の事故などに巻き込まれたことによって様々な”普通じゃない国”に迷い込み、そこでの旅行記をまとめたという物語。
その中で、作者スウィフトはガリヴァーが訪れた国の体制や様子を通じ、世の中への風刺を描いてます。
ジブリの『天空の城ラピュタ』やドラえもんのひみつ道具「ガリヴァートンネル」の元ネタは、この『ガリヴァー旅行記』の「飛島ラピュタ」や「小人国リリパット」だと言われています!
槙島のセリフ以外でも、他にたくさんの引用が見られますのでちょっとした勉強になりますし、きっと読みたくなりますよ、紙の本!笑
宜野座伸元(ぎのざのぶちか)

CV:野島健児さん
朱の先輩として、そして一係のリーダーとしてチームを引っ張っていく監視官。
潜在犯を毛嫌いしており、「色相」や「PSYCHO-PASS」を健全値に保つことに強くこだわりを持ちます。
もともと潜在犯である執行官たちの面々だけでなく、監視官の朱さえも色相やPSYCHO-PASSの数値にほとんど気を配らないので、アニメを見ていると宜野座が過剰に気にしすぎているように見えるのですが、宜野座は「この時代の常識人」という設定であり、むしろ宜野座が「この時代の日本では最も普通でまともな人」であることを頭に入れておいてください!笑
作品の流れ上、朱や狡噛、槙島の考えに触れることが多いのですが、彼らの考え方の方がこの世界観では”おかしい”という見方で観ないと、ちょくちょく「ん??」となるかもしれませんので!
そんな宜野座、彼の魅力に気付くのは1期の終盤以降になるのではないでしょうか…!
第1期の全体を通じて、出番は多いのですがあんまりフィーチャーされることがないのですよね。。笑
逆に、後半に進むに従って出番は少なくなるものの重要なはたらきが多くなったり、描写がかっこよくなったり、印象的なシーンが多くなったりするのです!
宜野座の魅力に気付いたかた、もっと宜野座の活躍が見たいという方は、ぜひ2期と劇場版を観て欲しいです!!

見た目も中身もどんどん変わっていくのが宜野座のポイントですね!
、、、
少なくとも第1期刑事課一係は全員詳しく紹介するつもりだったのですが、あまりに長くなってしまうので以降のメンバーはより簡単な紹介とさせていただきます。。
征陸智己(まさおかともみ)

CV:有本欽隆さん
刑事課一係 / 執行官
狡噛と縢からは「とっつぁん」と呼ばれ、親しまれている「頼れる親分」。
朱と行動を共にすることが多く、年長者らしく助言をしたりサポートしてます。
刑事物には不可欠な、「現場の最年長」キャラですね!

縢秀星(かがりしゅうせい)

CV:石田彰さん
刑事課一係 / 執行官
朱が配属された初日は朱を「かわいこちゃん」と呼んでみたり、ゲームや料理が趣味だったりと、『PSYCHO-PASS』の世界では一番”現代の人に近い”人物として描かれています。

そんな縢ですが、5歳のときに潜在犯認定を受け、以降隔離施設で生活してきたという、僕らからしたら想像できないような幼少期を過ごしています。
かなりのびのびとした自由な性格で、年の近い朱とは友達感覚で接しているのも特徴。
この明るい性格と憎めないキャラクターで、今なお多くの人気を集める人物です!

六合塚弥生(くにづかやよい)

CV:伊藤静さん
刑事課一係 / 執行官
常に冷静沈着で表情がほとんど変わらない、ミステリアスな雰囲気の女性。
前線に出るというよりは、コンピューター操作などによる後方支援がメインの印象です。
執行官になる前はバンドを組んでおり、いまでも趣味は音楽だそう。
六合塚も根強い人気を誇るキャラの一人で、第3期で登場したときは視聴者の犯罪係数が”良い意味で“上昇したのではないでしょうか…!笑

唐之杜志恩(からのもりしおん)

CV :沢城みゆきさん
分析室 / 分析官
アニメには必ず一人いる、ナイスバディな美人おねいさんキャラ。
一見気怠げでテキトーな人物に見えるのですが、実はかなり仕事ができる。しかもめちゃくちゃ早い!
刑事課メンバーの要求にしっかり答えるどころか、時にはその先まで見越して調べ、手配してくれるという仕事ぶり。
はっきり言って、この人がいないと事件解決が進まないという、まさに影の実力者ですね。笑
そして、”女性として”朱を気遣う良きお姉さんでもある。。
「実はすごく良い人なのでは…!」と一番思わせてくれる人物ですね!
顔ぶれが一新された第3期でも変わらぬ姿と活躍を見せてくれるため、もはや「実家のような安心感」を与えてくれるキャラと化している人も多いはず…!笑

ということで、 ここまで第1期の主要キャラクターを紹介してきました!
ここからはテレビアニメ2期以降のキャラクターたちを紹介していきますが、さらに“ザックリ”になること、ご容赦ください。。
第2期・劇場版の主要キャラ
霜月美佳(しもつきみか)

CV:佐倉綾音さん
初登場は第1期の第6~8話(新編集版第4話)ですが、当時はまだ高校生でただの一般人キャラだと思った方も多いはず。
その際は幼なじみにして親友である2人を殺されるという、ただの被害者の友人という立ち位置でした。
その後の第1期の最終回で、未成年でありながらシビュラに適正を見出され、18歳という異例の若さで監視官への就任を果たします。

第2期では、序盤から朱とともに刑事課一係をまとめる監視官として登場。
シビュラ・システムの判断を絶対的な正義と信じ、犯罪係数の高い人間は速やかに排除すべきとする「この時代の模倣的存在」として描かれています。
そのため、先輩である朱には考え方の不一致から何かと喰らいかかっており、局長に朱の首について意見するほど。笑
いちいち朱や宜野座へ反抗的な態度をとり、いざとなったら自身で何の判断も下せない、シビュラに盲目的に従うだけの霜月の姿を見て色相を濁らせたファンも放送当時は多かったはずですが(笑)、これは監督や演じる佐倉綾音さん曰く、「狙い通り」だったそうですよ!
劇場版SS第一作では主人公を務め、「シビュラ絶対主義」の思想に変化はないものの、思考や行動に柔軟性が見られるようになり、美佳の成長を感じられる作品となっていました。(誰目線?笑)

制作陣の中に霜月推しがいる。絶対。笑
さらに、第3期では刑事課課長に昇格しており、新人監視官である灼と炯に毎度怒鳴り散らしながらも影から支えるよき上司となっています。
初登場から徐々に人気と好感度がアップし、3期で一気に上がった、そんなキャラなのではないでしょうか!

雑賀譲二(さいがじょうじ)

cv:山路和弘さん
その適格な観察力と思考力で、第1期では狡噛の、第2期では朱のよき相談役となった人物。
この渋さに惹かれる人は絶対にいる。そんなキャラ。
鹿矛囲桐斗(かむいきりと)

CV:木村良平さん
第2期における“槙島聖護的存在“。
キャラクター紹介がそのまま2期のネタバレに繋がるという、wiki泣かせ・ブログ泣かせのキャラ。
「“かむい”ってそう書くんだ」と思った人は僕だけではないはず。
そして、「きりと」と聞いて思い浮かんだ人物が他にいる人は、もっと多いはず。

禾生壌宗(かせいじょうしゅう)

CV:榊原良子さん
公安局局長。
その容姿と榊原さんの声とが相まって、まさに“局長”という役職がピッタリのキャラ。
え?なんか胡散臭いって?そんなことないよぜんぜん。ホント二ゼンゼン。
須郷徹平(すごうてっぺい)

CV:東地宏樹さん
国防軍第15統合任務部隊ならびに、国防省軍事ドローン研究施設に勤めていた執行官。
第2期からの登場で、刑事課二係からの異動で、以後一係執行官として活躍します。
とにかく、超がつくほどのマジメ星人。
ぶっちゃけいつから登場したっけ?という人物ながら、劇場版SSでは主役級の活躍を見せ、いいところでいい感じの銃をいい感じに撃っている印象。

雛河翔(ひなかわしょう)

CV:櫻井孝宏さん
第2期から登場の執行官。
元ホロデザイナーという経歴から、事件によく関わるホロ関連の解析を担当している印象です。
声の担当が槙島聖護と同じ櫻井さんということで、第2期放送開始前に最も議論を呼んだキャラ。
その真相は、果たして…
東金朔夜(とうがねさくや)

CV:藤原啓治さん
第2期から登場の執行官。
元セラピストで、犯人を“執行”ではなく“逮捕”する朱の行動にも理解を示す、よき理解者、、のように見えるが、序盤から胡散臭い行動をとり、また、オープニングの映像で意味深な描写が多いことから、第2期放送開始後に最も議論を呼んだキャラ。
彼の真相は、ぜひ2期をご覧ください。。
ニコラス・ウォン

CV:神谷浩史さん
劇場版に登場した、SEAUn(シーアン)の憲兵隊大佐。
シビュラ・システムをSEAUnに導入したハン議長の下、冷静沈着・時に残酷な性格で任務を遂行する“the エリート軍人”。
劇場版における重要人物の一人。
名言は、“I’m Nicholas Wong.”
え、リボーンにこの人出てなかったかって?
大丈夫。この人はトランプとは一切関係ございません。
第3期の主要キャラ
慎導灼(しんどうあらた)

CV:梶裕貴さん
第3期のダブル主人公の一角で、3期から登場の新人監視官。
“飄々としながらも堂々としている”という言葉が似合う人物で、潜在犯を“潜在犯だから”と区別しないこと、犯罪者を“逮捕”しようとする姿勢は、どこか朱を思わせるキャラクター。
特A級メンタリストスキルの持ち主で、表情や動作を見るだけでその人物の思考を推測できるだけでなく、「個性」として持ち合わせる高い共感能力も駆使して行う「メンタルトレース」が、灼の“武器”と言えるでしょう。
メンタルトレースとは、一言で言うと「他人になりきる」という技能。

状況によってはトレースした人物の行動を再現できるまでに至るため、刑事としては“チート級”の能力と言っても過言ではないが、その代償として自身のPSYCHO-PASSが急激な変化にさらされ、脳へは大きな負荷がかかる。
父と炯の兄の死に関わりがあるとされる事件を追っていると思われるが、そのあたりは劇場版で明らかになりそう。
(というか、ならないと話が完結しない。笑)

炯・ミハイル・イグナトフ(けい・みはいる・いぐなとふ)

CV:中村悠一さん
灼とともに第3期のダブル主人公を務める、3期から登場の新人監視官。
ロシア系帰化移民で、軍事訓練を受けた元兵士であることから高い戦闘能力を誇る。
開国政策を進める日本を描いている第3期における、象徴的な存在ですね!
既婚者でもあり、奥さんの名前は「舞子・マイヤ・ストロンスカヤ」。
新人とは思えない堂々ぶりで、執行官や犯罪者に対しては断固とした行動をとる。
3期の監視官は、灼が“柔”、炯が“剛”という立ち位置に感じますね!

その行動から「シビュラと組織に従順な人物」かと最初は感じますが、実際は「自分の信念に正直」なだけ。
執行官が血筋でバカにされたときはその発言者に殴りかかったり、事件解決のためには上司の指示を無視したりという、アツい人物です。
灼とともに、灼の父と自身の兄の死に繋がった事件の“真実”を追っているが…

梓澤廣一(あずさわこういち)

CV:堀内賢雄さん
第3期に登場するキャラクター。
“シビュラ・システムに対抗できる唯一の組織”とされる「ビフロスト」に連なる「インスペクター」という役割を担う人物で、その中でも特に高い能力を持つ(あるいは最古参のインスペクターである)ことから「ファースト・インスペクター」と呼ばれる。
(3期劇場版の副題が“FIRST INSPECTOR”であることから、梓澤が重要キャラであることが予想される。)
←めちゃくちゃ中心人物でしたね!!
ビフロストの意思に基づいて行動をするものの、梓澤自身にもなんらかの目的や感情を持ち合わせているような描写もある。
(劇場版で梓澤の目的が明らかになりました!)
その飄々としながら結果は完璧に出していく姿から、第3期では高い人気を集めるキャラ。

物語でもこの本の内容が使われています。
法斑静火(ほむらしずか)

CV:宮野真守さん
「ビフロスト」の構成員である「コングレスマン」の一人。
全8話のアニメ第3期では、掘り下げは愚か登場がとにかく少なく(そして登場しても口数も少ない笑)、3期では最も謎の多い人物。
最終話にしてようやっと表立った行動を見せ、劇場版キービジュアルにもその姿が描かれていることから、今後の活躍に期待がかかるキャラクター。
(もっとも、法斑静火が活躍することが刑事課にとって良いことなのか悪いことなのかさえも謎である。)
→梓澤同様、劇場版でしっかりと掘り下げがありました!!

僕の推しは…
ということで、ここまで長々とキャラクターを紹介してしまいました!笑
キャラクター紹介の最後に、僕の”推し”を話させてください!笑
僕の推しキャラは、、ズバリ「槙島聖護」ですね!!
(まぁ、キャラ紹介も一番長かったかもしれないからね。笑)

なにが魅力的かって、この人、本当に知的なんです。
しかも、考え方がすごく”深淵”。
今まで何作品か書評ブログを書かせていただいていますが、ぶっちゃけこの人の影響で本を読みだしたと言っても過言ではないです!
そして、他にも結構影響されてます。笑
一つ挙げるとすると、「自分の意志に基づき、選択し行動する」という槙島のセリフ。
これがすごく心に響き、「誰かに、どこかに、何かに頼るのではなく、自分の意志と考えを大切にもち、その上で行動していこう」と意識しています。
槙島は作中でも、「シビュラに選択のすべてを託している人間たち」とは正反対の存在、「自らの意思こそ至高である」という考えのもと行動を起こします。
その姿が、妥協して自分の意思や意志を曲げてしまう弱い自分、行動に一貫性のない自分にものすごく刺さるのです。
これ以外にもたくさん魅力があるのですが、挙げるとキリがないのでここではこれだけにしておきますね!笑
ちなみに、槙島聖護の右腕的存在の「チェ・グソン」も個人的にはお気に入りです!

この人の飄々とした感じもたまらない。。
「普段は飄々としているけど、本気出すとすごい」みたいな人が、どうやら僕は好きなみたいですね。笑

一番大事!PSYCHO-PASSのオススメポイント!!

ここまで長々、PSYCHO-PASSという作品についてご紹介してきましたが、最後に僕個人の価値観ではありますが、「PSYCHO-PASSの見どころ」や「なぜオススメしたか」をお話ししていきます!
メッセージ性・現代への“問いかけ”
『PSYCHO-PASS』の一番の見どころ・オススメ理由は、やはり”メッセージ性“ですね。
これは僕が感じていたことなのですが、各話で”テーマ”のようなものが存在し、それが今現代の世界や日本の社会への風刺、あるいは指摘のようになっているように思いました。
犯罪係数は“他者からの評価”
まず、「犯罪係数」は「その人へのレッテル」と言い換えられるのではないでしょうか。
PSYCHO-PASSの世界では、「犯罪係数」という数字は正確なものとされていますが、 現代の社会では「学歴・履歴」や「ネットの情報」によってその人のイメージができているところがありますよね。
これは良い意味でも悪い意味でもです。
例えば、仮に学歴はあまりよくなかったとしても、ネットを使うことで自身の魅力や価値を伝え、個人の評価を高めている人はいますね!
逆に、本当はすごい人なのにネットで一度悪い情報が出回ってしまい、その人へのイメージが悪化してしまう人もいる。
そして、人は「他人からの評価」に過敏になりすぎてしまう。
「自分がしたいこと」ではなく「人から見て”良さそうなこと”」をする。
作中では、人々が「犯罪係数」や「PSYCHO-PASS」、「色相」を過剰に気にする描写が多くあります。
加えて、「色相」が悪い人を嫌悪する傾向もある。
槙島聖護はそのような人たちを、「シビュラの奴隷」と表現していました。
「自分で考えることもせず、ただシビュラの神託のままに生きる。果たしてそこに、人としての価値はあるのか」と。
「シビュラ」というブラックボックス化された”何か”が算出する「犯罪係数」や「PSYCHO-PASS」という数値ばかりを気にして、「自分の意志」を持ち合わせていない。
こう言いたいわけですね!
「人の意思や意見に流され、自分で考えることをしていない」と。
これって、ネットや周りの人の評価ばかり気にする現代の人たちにも、同じことが言えるのではないでしょうか??
個性とは…?
僕は、「自分の意志」、そして「個性」という言葉が、『PSYCHO-PASS』という作品における1つのキーワードだと考えています。
第1期4話~5話の「アバター乗っ取り事件」を例にあげましょう。
このお話の概要は、SNS上のとあるキャラの熱狂的なファンが、そのキャラを運営している人(俗に言う「中の人」)を殺害し、自身がなりきると言う事件です。
この事件の犯人は、同時に3つのキャラを完全に真似るどころか、むしろ本人たち以上にそのキャラになりきります。
確かに、「何者にもなれる」というのはある種の才能かもしれません。
役者には最適ですからね。
ですが槙島は、「何者にもなれるというのは、君自身が何者でもないからだ。」「のっぺらぼうだからこそ、どんな顔にもなれる。」と表現します。
SNS上のキャラというのは、「アイドル」と言っても差し支えありませんね。
「idol(アイドル)」とは、「偶像」という意味も合わせ持ちます。
「偶像」とは、「人々に崇められて成り立つもの」。
つまり、「人の求めに応じるだけの存在だ」と言っているのだと思います。
そして、「人の求めに応じるだけの存在」には「その人自身の個性がない」と表現しているのだと思います。
これは先ほどの、「自分の考えを持たず、周りの意思に流されているだけの人間」と言い換えられますね。
加えて槙島聖護は、「アバターを纏ったほうが、人は本音を話しやすい。ある種の自由があるのだろう。」「しかし、安易に得た自由はチープな万能感に化ける。」と言っています。
「万能感」とは、「自分はなんでもわかるし、なんでもできると思う」こと。
「顔がバレないところでは簡単に”自由”が手に入る。けれどそれによって”自分はなんでもできる”と勘違いする人間も多い」と言いたいのではないでしょうか。
SNSやネットとの付き合い方
僕はさらに、「SNSやネットの過信」も取り上げたいです。
この時代、ネットは人間の生活から切っても切り離せない存在となりました。
このブログだってネットがないと存在しないわけだし、読んでくださる方もいない。
それに僕だって、ネットの情報を参考にしてブログを書きますし、旅の計画だって立てます。
アマゾンではレビューを見て買い物をするし、ご飯を食べにいくときは星の数を気にします。
けど、最後に判断するのは、「自分」なのです。
「レビューはこっちの方が良い、けどこっちが気になるからこっちにしよう!」
「確かにここは人気の観光スポットだけど、あっち風景の方が見てみたいな~」
何でもかんでもレビューや人の評価をアテに”しすぎる”のは禁物ではないか。そう思うのです。
もちろん、これは僕自身が「自分の目で見て、耳で確かめて、肌で感じて、その上で判断したいし、みんなにもしてほしい」という願望を持っているからだというのはあります。
ですが、おせっかいかもしれないですが、その方が“自分らしく”いられる。
そう思うのです。
そしてその方が、“充実している”と。
と、僕の想いも付け足して長くなってしましましたが、、
第1期の物語において槙島聖護は、こういった問いかけ的な事件を次々と起こしていくのです。
槙島は犯罪者であることに変わりはないのですが、彼の行動原理には納得できるものがあり、そして彼の問いかけは現在に生きる僕たちに対しても十分すぎるくらいに届くわけなのです。。
これが、僕が槙島聖護を推す理由の1つでもありますし、僕が思う『PSYCHO-PASS』の一番の魅力ですね!!
リアリティー
また上述した内容から、『PSYCHO-PASS』からは「リアリティー」もとても感じられると思っています。
『PSYCHO-PASS』を実際に観ると、「このPSYCHO-PASSの世界、言われてみるとありえなくはない、、」ってなると思うのです!
確かに話は難しく、人によっては槙島聖護の考えは受け入れられない内容かもしれません。
逆に、シビュラが創る世界に共感を覚える人もいるでしょう。
それはそれで素晴らしいことだと僕は思います。
『PSYCHO-PASS』には、あなただからこそ感じられること、考えられることが必ずあるはずですよ!
「もしこの世界に自分がいたら…」
そんな目線でこの『PSYCHO-PASS』を観ていただくと、よりおもしろいこと間違いなしですよ!!
『PSYCHO-PASS』の紹介 まとめ

ということで、今回はアニメ『PSYCHO-PASSシリーズ』の基本的な設定や世界観、キャラクター、さらには僕の評価・おすすめポイントなどをご紹介してきました!
実は、僕が今回一番伝えたかったのは、“アニメ『PSYCHO-PASS』から得られること”なのです。
これは、前のトピックの「オススメポイント」でお話ししたことになります。
「他人に頼ってばかりではなく、自分で考える力を身につけ、自らの意思・意志を持つこと」ですね!
もちろん、こんなことを考えなくても作品自体はものすごく楽しめると思いますよ!
ですが、せっかく多くのことを感じ、考えることができる作品だからこそ、みなさんにもその感覚を味わってほしい!
そんな想いで書かせていただきました。
このブログをきっかけにして、『PSYCHO-PASS』という作品を知り、楽しんでいただければ嬉しいですし、そこから作品を通して何か感じ考えていただけたのなら、これ以上嬉しいことはありません!