みなさんこんにちは!観光情報サイト「旅狼どっとこむ」の旅狼かいとです!
突然ですが、皆さんは「京都のパワースポット」と言われてどこを思い浮かべるでしょうか? 清らかな水の聖地である貴船神社? 京都最古の神社である上賀茂神社? それとも今はやりの縁切りスポット安井金比羅宮? 今回はそんな京都のスピリチュアルスポットから、嵐山の「野宮神社」をご紹介します!
今では『源氏物語』にも登場する「縁結び」や「恋愛成就」のご利益をいただける場所として、若い世代、特に女性に大人気の観光名所として知られている野宮神社ですが、実は、古代より神聖な場所として扱われてきた歴史的にも嵐山No.1のパワースポットなのです。
一体、野宮神社にはどんな歴史や見どころがあるのでしょう? 野宮神社に行く前に知っておきたい拝観料やアクセスなどと共に、野宮神社観光がさらに楽しくなること間違いなしの情報をお届けします!
野宮神社の歴史
まずは野宮神社の歴史をご紹介していきます。
斎王と野宮
その昔、現在の野宮の地は「斎王」と呼ばれる女性が身を清めるための場所でした。
「斎宮」とも呼ばれる「斎王」は、天皇の代理で伊勢神宮に使える役割を担う未婚の皇女を指す役職のことです。豊鍬入姫命の伝説がきっかけとなり、天武天皇の時代から設けられていたと言われています。そして、もともと「野宮」という言葉は斎王が伊勢神宮へ赴く前の最後の禊の場を指すものでした。
天皇が代わるごとに斎王は代わり、もともとその度ごとに野宮の地も代わっていたようなのですが、いつからか「嵯峨野の野宮」で継続して斎王の儀式を執り行うようになったといいます。伊勢神宮は、日本の中で最も格式高い神社。そんな神聖な場所へ出向くための場ですから、当然、野宮もまた清く清浄な場所とされてきたのです。
野宮神社と源氏物語
野宮神社は、斎王の禊の儀式を行なっていた社が斎王の風習がなくなっても残り続けたものだとされています。
現在は「竹林の小径」として道が存在しますが、当時は今ほど整備されていなかったはず。竹林に守られるように佇む黒木鳥居と小柴垣に囲まれた境内は、どこか神秘的で高貴な雰囲気を放っていたのでしょう。
そんな野宮神社の様子は、紫式部が描いた光源氏の物語『源氏物語』の『賢木の巻』にも登場するほどなのです。
野宮神社のご利益と見どころ
このように、「これぞパワースポット」という由来を持つ野宮神社。実は野宮神社の境内には多くの神様が祀られており、それがまた野宮神社をパワースポットたらしめている所以なのです。
どんな祭神が祀られていて、どんなご利益がいただけるのか、ここではご紹介します。いよいよ野宮神社のスピリチュアルな面を解剖していきますよ!
野宮大黒天:縁結び・恋愛成就のご利益
野宮神社が縁結びや恋愛成就のご利益で知られる一番の理由が、「野宮大黒天」という神様の存在です。実はこの野宮大黒天は野宮神社の主祭神ではないのですが、いつの間にか主祭神である野宮大神よりも人気の神様となっていたそうなのです。やはり、ご縁や恋愛は古くから求められるものということなのでしょうね!
そんな野宮神社の縁結びのご利益を一層強いものとしたのが、野宮大黒天のそばにある「お亀石」と「禊祓清浄祈願」です。野宮神社に行ったら必ずチェックしたい見どころです!
お亀石
縁結びの野宮大黒天のそばにある神石は、「お亀石」と呼ばれます。このお亀石をなでながらお祈りすると、 一年以内に願い事が成就するといわれているのです! 本当に叶ったという報告もちらほらネットに上がっていますから、確かなご利益があることは間違いなしです。
まずは本殿にお参りをして、そしてお亀石に恋愛成就や縁結びの願いを祈る。この2つさえあれば、神様にお願いするには十分すぎますね!
禊祓清浄祈願
「禊祓清浄祈願」は、お亀石の左側にある水の張られた樽で行うことができるお祓いです。「紙にお祓いしたいことを書いて水に浮かべ、文字が消えて紙が沈むとその願いが叶う」というものなのですが、野宮神社の禊祓祈願は「縁切り」のお祓いができることで有名なのです!
「悪縁」を断ち切るという縁切りのため、男女関係の縁切りはもちろん、単純な人間関係のご縁であったり、たばこやお酒、ギャンブルといった自分の悪い癖も断ち切ることができますよ!
もともと野宮は斎王の禊の場として信仰されてきた場所ですから、その歴史を考えると、むしろこのお祓いこそが最も効用がありそうですよね!
黒木鳥居
野宮神社の”玄関”にあたる鳥居は、「縁結びのパワースポット」という評判に埋もれてしまっている隠れた名所です。「黒木鳥居」と呼ばれる野宮神社の鳥居は、その名の通り「見た目が黒い」という珍しい鳥居です。(ふつう鳥居といわれると、朱色のものを思い浮かべることが多いと思います!)
なぜ黒いのかというと、この黒木鳥居は樹皮がついたまま建てられるという非常に原始的な鳥居だからです。「平安時代当時のありのままの姿を残したい」という想いから、古来から続くこの様式をそのまま使っているのだそう。
木の皮を剥がさずそのまま鳥居として用いることで、木の質感が表現されています。古代日本の信仰はアニミズムと呼ばれる自然崇拝ですから、自然の中で育まれたスピリチュアルスポットとしての性質が残されている場所とも言えるでしょう。紫式部の『源氏物語』に描かれる野宮神社にもまさにこの黒木鳥居の様子が描写されているということで、実は見逃してはいけない見どころなのです。
野宮神社はどうしてもご利益が注目されてしまうので、この黒木鳥居を見落とさないようにしてくださいね!
野宮大神(主祭神)
残念ながら野宮大黒天の影に隠れてしまっている野宮神社の主祭神「野宮大神」ですが、実は「天照大神」と同一視されるすごい神様なのです!
天照大神は日本神話において主神として登場する女神であり、太陽神、農耕神、機織神など多様な神格をもちます。つまり野宮神社には、日本の神様の中で最も高貴な女神が祀られているというわけなのです。
この天照と同一視される野宮大神が、いつしか縁結びや恋愛成就に関わる野宮大黒天として個別に祀られることになった、という可能性も考えられますよね!
白福稲荷大明神:子宝安産・商売繁盛のご利益
「白福稲荷大明神」は、名前に入っている「稲荷神」に連なる神様です。
稲荷神は「伏見稲荷大社」の主祭神になっているあの稲荷神のこと。穀物・食物の女神である「宇迦之御魂神」と同一視される神様で、豊穣の神とされます。そして「豊かな実り」から連想される子宝と安産、そして商売繁盛のご利益を有しているのが、野宮神社の白福稲荷大明神なのです。
縁結びの野宮大黒天と合わせれば、これだけで幸せな家庭を築けるのは間違いなしですね!
大山弁財天:財運向上・交通安全のご利益
「大山弁財天」の名にある「弁財天」は、神仏習合を機にインドの女神サラスヴァティーが日本の神道に取り込まれた姿とされる神様です。近世に入ると「七福神」の一柱としても信仰されるようになり、「財」の文字の連想から「金運・財運の神様」として知られるようになりました。
そんな弁財天を祀っているということで、野宮神社では財運のご利益、さらには、弁財天が海の神様である宗像三女神の一柱「市杵嶋姫命」とも同一視されることから、交通安全のご利益をも有しています。
白峰弁財天:芸能上達のご利益
「白峰弁財天」は大山弁財天と同様に弁財天を祀っている社ですが、こちらは芸能のご利益を有しています。というのも、弁財天の源流であるインドの女神サラスヴァティーは、芸術や学問といった「知を司る女神」なのです。
ですのでこの白峰弁財天のご利益こそが、弁財天本来のご利益とも言えそうですね!
愛宕大神:鎮火・勝運のご利益
「愛宕大神」は、「火防の神」や「火伏せの神」として知られる神様であり、伊弉冉尊(イザナミ)と同一視される女神でもあります。そして、神仏習合の時代にはお地蔵様の一種である「勝軍地蔵」とも同一視されるようになりました。
勝軍地蔵はその名の通り「勝利」のご利益を有していますから、野宮神社では勝負事のパワーまでいただけてしまうのです!
もはやここまでくると、野宮神社でほぼすべてのご利益をコンプリートできるほど。本当にパワースポットというわけですね!!
野宮神社の観光地情報
野宮神社の拝観可能時間や拝観料、アクセスは以下のようになっています。観光の際の参考にしてください。
拝観時間
9:00~17:00
拝観料
境内自由散策のため無料
所要時間の目安
15〜30分
オススメの観光時間
午前中
アクセス
京都市右京区嵯峨野宮町1
TEL:075-871-1972
・嵐電嵐山駅から徒歩7分
・市バス11・28・93番系統で「野々宮」下車後、徒歩4分
・竹林の小径を進んだ中にある
野宮神社 まとめ
というわけで今回は、嵐山のみならず京都でも屈指のパワースポットと言える「野宮神社」をご紹介してきました。
野宮神社の小さな境内には、たくさんの神様たちが祀られていることがわかりましたね! 見方によっては狭いところで神々がやりたい放題しているとも想像できますから、そう思うとなんだか笑えますよね。笑
ともあれ、嵯峨祭や斎宮行列といったイベント時期や紅葉の見頃や嵐山花灯路のライトアップの季節の観光ハイシーズンには、境内から人が溢れるほどの盛況ぶりとなる野宮神社。ぜひあなたも、嵐山へ旅行をする際は、野宮神社への参拝をお忘れなく! そして、たくさんのありがたいご利益をいただいてくださいね!
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