みなさんこんにちは! 観光情報サイト「旅狼どっとこむ」の旅狼かいとです!
今回は、紅葉に染まる京都の嵐山から「厭離庵」をご紹介していきます!
毎年秋の限られた時期にだけ特別公開されている、知る人ぞ知る紅葉の隠れ家的名所。小倉山の麓にひっそりと佇む厭離庵は、まるで外の世界と隔絶されたような不思議な雰囲気を醸し出していました。
そんな厭離庵の入り口の場所やアクセス、歴史や見どころ、予約情報など旅行前に知っておきたい情報をお届けします!
厭離庵の歴史と名前について
まずは厭離庵を知る上で重要な、歴史とその名前について簡単にお話ししていきます!
時雨亭との関係

小学生や中学生、はたまた高校生の時に「百人一首」を覚えたという方もいるかもしれません。一般的に「百人一首」と呼ばれるものは、鎌倉時代初期に「藤原定家」が選んだ秀歌撰「小倉百人一首」です。
そんな藤原定家が百人一首を編纂したとされる小倉山の山荘「時雨亭」が、「嵐山地区の常寂光寺から二尊院の間のあたりにあった」とされているのです。そして諸説ある時雨亭跡の中でも、「厭離庵」は藤原定家と嗣子の為家のお墓が立っている時雨亭跡地なのです!

加えて江戸時代には、当時荒廃していた厭離庵を藤原定家の子孫である冷泉家が修復し、霊元天皇から今の名前である「厭離庵」の号を授かり再興を果たしています。実際に定家の血縁者が関係を持ったという意味では、特別な”何か”があるのは間違いなさそうですよね…!
現在は尼寺となっており、毎年11月1日~12月7日の紅葉の期間のみ特別公開される厭離庵。その庭園の雰囲気と紅葉の美しさから、嵐山観光でも屈指の”隠れ家的名所”として知られていますよ!
厭離庵の名前の意味

厭離庵の名前にある「厭離(えんり)」は、「厭離穢土(おんりえど)」という言葉にも使われている仏教用語です。
「穢れた土を厭い、離れる」と書く「厭離穢土」は、「汚れた現世を嫌って往生すること」を意味しています。「厭離」もほぼ同じ意味とされることから、厭離庵は”この世から離れる”ということをテーマに建てられた場所ということがわかります。

なぜ「厭離庵」という名前が付けられたのかは定かでないようですが、実際に行ってみるとその名に相応しく、まさにこの世から隔絶されたような雰囲気をもつ場所でした。少し薄暗く、周りの音も聞こえないというのがとても印象的で、厭離庵にしかない空気感を味わえることは間違いありませんよ!
厭離庵の入り口はどこ?

厭離庵は期間限定公開ということもあり、場所がわかりにくいことでも知られています。笑
Google mapなどの地図を頼りに近くまで行くと手書き看板がところどころに見えてくるようになるので、素直にそれらの看板に従うと着くことができますよ!「この道でいいのか?」と思うような細い道を行くこともありますが、看板を信じて大丈夫です!
厭離庵へのアクセス

〒616-8427
京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前善光寺山町2
TEL:075-861-2508
・嵐電「嵐山駅」から徒歩約20分
・「常寂光寺」から徒歩約15分
・「二尊院」から徒歩約13分
・市バス28・91番系統「嵯峨釈迦堂前」から徒歩10分
厭離庵の見どころ

厭離庵の見どころは、何といっても書院と庭園の雰囲気ですね!
紅葉の見頃になると、木々の紅葉と庭園を埋め尽くす散り紅葉で真っ赤に染まります。あまりにも赤赤とするその様子もまた、厭離穢土のイメージにぴったりと言われるくらいなのです…!

また、紅葉がまだ進んでいない時期であっても、人がいない中で自分たちだけの時間を味わうことができます。というのも、厭離庵は背の高い敷居や木々で囲まれているため、本当に隔絶された空間に感じるのです。
広々とした境内の紅葉も素晴らしいですが、こういうひっそりとした雰囲気こそが日本の侘び寂びを感じる名スポットだと感じさせてくれた場所でしたね…!
厭離庵の予約は必要?

秋の特別公開期間では、厭離庵に入るための予約は不要です。
ただし厭離庵はそこまで広くないため、見頃のピークとなる11月下旬には「カメラを持った人たちで庭園が溢れかえる」といわれています。

できるだけ人がいないタイミングを狙いたい方は、あえて11月上旬〜中旬の色づき始めの時期や散り紅葉を楽しむことができる12月上旬に行く、見頃の時期であれば朝一番に行くことをオススメします。
もちろん、日が差した見頃の紅葉が一番綺麗だとは思いますが、人がいない厭離庵で着物を着てゆったりとするという観光でも、十分に素敵な時間になると思いますよ!
※特別公開期間以外は、電話をして予約すると見学が可能だそうです。気になる方は厭離庵に直接お問い合わせください。
TEL:075-861-2508

厭離庵の観光地情報


では最後に、厭離庵の公開期間や拝観料金などの情報をご紹介します。
特別公開期間
毎年11月1日~12月7日
※この期間でも建物内の見学は不可、庭園・茶室・本堂のみ散策可能
※一般公開はこの秋の紅葉シーズンのみ(普段は非公開で要予約)
拝観時間
9:00~16:00


拝観料金
500円
紅葉の見頃
・色づき始め:11月中旬
・見頃:11月下旬
※厭離庵のもみじの色づき始めは、嵐山の他の場所よりも少し遅め


オススメの観光時間と所要時間
【観光時間】
見頃なら朝一番、11月上旬と12月上旬ならいつ行ってもOK
【所要時間】
15~20分
カメラなどでガッツリ撮影を楽しむなら+10~20分


厭離庵 まとめ


ということで今回は、京都の嵐山から「厭離庵」をご紹介してきました!
ひっそりと佇む庭園に入ってみると、そこはまさに別世界。どこか幽玄な雰囲気を醸し出す空間となっていました。
僕が行った時期は紅葉がほとんど進んでおらず、厭離庵一番の魅力と言われる”一面の散りもみじ”を見ることは叶いませんでした。しかしその分、他の人がいない中で静かにのんびりと厭離庵の雰囲気を堪能することができました。
「こぢんまりとした名所にも行きたい」「大衆には知らないような隠れ名所に行きたい」という方にはバッチリはまること間違いなしの名所です。秋の嵐山へ旅行を考えている方は、ぜひ厭離庵も訪問先の候補に入れてみてください! きっとこの不思議な感覚があなたを魅了すること間違いなしですよ!


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