みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
今回は京都・嵐山の紅葉の名所紹介から、苔が映える「祇王寺」の歴史や見どころ、アクセスをお届けします!
祇王寺は、京都でも随一の紅葉の名所「常寂光寺」からさらに北に進んだところに佇むお寺。
まさに”穴場”な観光名所ですが、紅葉好きにはたまらない場所なのは間違いありませんよ!
秋の京都観光でどこに行こうか迷っている方、嵐山の観光名所を探している方はぜひご覧になってくださいね!
祇王寺の歴史

祇王寺は、平安時代に浄土宗の開祖「法然」の弟子である「念仏房良鎮(りょうちん)」によって「往生院」として創建されました。
祇王寺が有名な理由は、『平家物語』の第一巻『祇王』に登場するお寺だからです。
ですがそのストーリーは、少々切ないものとなっています。
『平家物語』第一巻『祇王』のお話

物語の中心人物「妓王(祇王)」は、平家の家人の娘として近江国祇王村に生まれました。
すくすくと育った妓王は、母の刀自と妹の妓女とともに京都で有名な白拍子(踊り子の一種)となります。
妓王の評判は京都で広まり、なんと時の権力者である平清盛に寵愛されるにまで至るのです。
しかしそんな日々は長く続かず、清盛の寵愛はやがて仏御前にうつってしまいます。
実は清盛が仏御前へと興味をもった理由は、清盛の屋敷に詰め寄った仏御前を、妓王が清盛の前に招き入れたからでした。
つまり妓王は、仏御前と清盛の間を取り成したわけです。
そんなわけで、その時の恩に報いようと今度は仏御前が、寵愛を受けなくなった妓王と清盛との仲を取り成そうとします。
しかし不幸なことに、それがかえって清盛の不興を買ってしまい、妓王は母と妹とともに京を追放されてしまいます。
そして、当時「往生院」という名だった祇王寺で出家するのです。

当時まだ21歳だったとされる妓王。
彼女の名から往生院は「祇王寺」と名を変えることになり、妓王のエピソードから祇王寺は「悲恋の尼寺」とも呼ばれているのです。
ちなみに、、
妓王に代わる形で平清盛の寵愛を受けることになった仏御前もまた、のちに祇王寺で出家しています。
妓王も仏御前も、心優しい女性だったのでしょうね。。
祇王寺の見どころ
寂しいお話はこれくらいにして、ここから祇王寺に行くなら頭に入れておくべき見どころポイントをご紹介していきます!
境内に広がる苔庭

祇王寺の一番の見どころはズバリ!
お庭の一面にびっしりと生えた美しい苔
です!
「日本で一番落ち着く場所だ」
という人もいるくらいの、全国で見ても随一の苔庭が祇王寺のシンボルです。
毎日約2時間の手入れを続けることでこの景観が保たれているそう。
本当にお寺の方々に感謝、そして、自然のありがたみを感じます。
春と夏には青々とした”緑の絨毯”が一面に広がり、秋には苔の絨毯に赤や黄色の葉が降り注ぐ「散り紅葉」を楽しむことができ、冬には真っ白の雪が積もる風景に心奪われる。
特に秋は、彩り豊かに色づいた木々と苔庭のコントラスト、そして草庵の眺めがオススメですね!
草庵

境内の奥にひっそりと佇む茅葺き屋根の建物が、祇王寺の草庵です。
中には祇王、祇女、刀自、仏御前ら5人の木像が安置されている仏間があります。
そして、祇王寺第二の名物「吉野窓」から外の景色を眺めることができます。

「吉野窓」は草庵の控えの間にある大きな丸窓です。
境内から差し込む日差しが時間や季節によって様々な色彩を障子に映すことから、「虹の窓」とも呼ばれていますよ!
この窓を眺めるために祇王寺に足を運ぶ人もいるとか…!
境内

これを言ったら元も子もありませんが、、あえていいます!
結局のところ祇王寺は「境内全体が見どころ」です!
祇王寺はそれほど広くないので、全体を見てまわっても1時間ほどで見終えることができます。
苔庭と紅葉に染まる木々のコントラスト、草庵と吉野窓からの眺めすべてをのんびりと巡るのが、祇王寺を満喫するための一番の方法といえそうですね!
祇王寺の観光案内

拝観時間
9:00~17:00(最終受付は16:30)
料金
大人:300円
小人(小中高):100円
大覚寺・祇王寺の2カ寺共通拝観券:600円
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬
苔庭に降り積もった散りもみじが一番の見どころです!

観光のおすすめ時間
穴場
アクセス
嵐電嵐山駅 から徒歩22分
常寂光寺 から徒歩10分
市バス停 嵯峨釈迦堂前 から徒歩15分
祇王寺~大覚寺までは、徒歩で約25分
散り紅葉の祇王寺 まとめ

今回は、京都・嵐山から祇王寺の観光案内をお届けしました!
名物の苔庭と草庵の吉野窓は、季節によって様々な様子を見せてくれます。
そして、秋の紅葉が境内に美しい彩りをつけた風景はここだけのもの。
旅行先として人気の京都・嵐山の中でも穴場なスポットなので、自分のペースでゆっくりと眺めてその雰囲気を存分に味わってくださいね!