みなさんこんにちは!旅狼かいとです!今回ご紹介するのは、京都有数の紅葉の名所「東福寺」です!
あまり旅行に馴染みがない方は「東福寺」と聞いてもあまりピンと来ないかもしれません。逆に、一度でも秋の京都を観光しようとネットで調べたり観光本を購入したことがある方なら、「東福寺ね!」となるのではないでしょうか!
何を隠そう、ここ東福寺こそ、”京都No.1″といっても過言ではないほどの紅葉スポットなのです!!
各ネット記事でも必ず取り上げられているはずですし、旅行本でも冒頭の特集に組まれることがほとんどで、11月~12月上旬にかけての紅葉の見頃を迎える時期では、毎年国内外問わず非常に多くの観光客が押し寄せることで知られています。
いったい東福寺の何が、人々を惹きつけるのか。この記事ではそんな東福寺の紅葉の魅力を、特に見どころとなる「通天橋」と「臥雲橋」に注目してお届けしていきますよ!
東福寺の歴史
ではでは、まずは”知っておくと観光をよりおもしろくすること間違いなし”の東福寺の歴史からみていきましょう!
1236年(嘉禎2年)、当時の摂政であった九条道家が、京都に奈良の二大寺院である東大寺と興福寺に倣って大寺院を建てようと計画したことが東福寺の始まりとされています。
もともとは「法性寺」というお寺の巨大な伽藍が建っていた現在東福寺が立つ地に、東大寺から「東」の字を、興福寺から「福」の字を取った「東福寺」という名の寺院を、実に19年もの歳月を費やして建立したのでした。
開山(初代住職)として招かれたのは、宋での修行から帰国して禅僧「円爾弁円(えんにべんえん、聖一国師(しょういちこくし)とも)」です。
円爾弁円は宋で臨済宗の修行を積みながら、帰国後は多くの文献や宋の文化・技術の持ち帰ったことでも知られています。
中でも日本の”食”文化に多大な影響を残している人物で、水力によって製粉する器械の構造図を宋から持ち帰ってきたことで日本でも製麺を可能とし、さらには、静岡茶(今日の日本最大のお茶の生産地!)の原種を宋から伝えたともいわれているのですよ!
そんな円爾弁円を迎えて完成した東福寺の最大の見どころは、高さ5丈(約15メートル)の本尊の釈迦像と、それを安置する仏殿でした。
その後も多く建築物が増築され続けた東福寺でしたが、自慢の本尊と仏殿をはじめとする境内は幾度となく焼失の憂き目に遭ってしまいます。
しかしその度ごとに、開基(創設者)である九条道家を輩出した九条家はもちろんのこと、鎌倉幕府や足利家、徳川家といった時の権力者たちに援助を受け、再興を果たしてきました。
1976年(昭和51年)に韓国沖の海底から引き揚げられた沈没船(新安沈船)から「東福寺」や「十貫公用」などの字が見られる積荷や木簡が発見されたことから、東福寺の造営料を名目として鎌倉幕府公認で派遣された唐船(寺社造営料唐船)が存在していたことが推測されており、
室町時代には、禅寺の格式を表した「京都五山」に列せられていることからも、権力者たちからの信仰を集めていたことがうかがえます。
現在の姿となったのは、近代の明治時代の廃仏毀釈と同時期に起きた大火によって規模が縮小したことが原因です。
といってもかなりの敷地面積を誇ることに変わりはないので、かつての規模を想像するとかなりのものがあったと考えられますよね…!
ちなみに、明治時代の大火によって本堂や方丈、庫裏などは焼け落ちてしまったため、現在みられるものは明治以降に再建されたものとなっていますが、三門や禅堂、東司(便所)や浴室などは焼け残り、中世からの建物が現存しています。
紅葉の見頃に東福寺へ実際に行ってみた!
それでは、僕が秋の紅葉が見頃となった時期に東福寺へ行った際の様子をお届けしていきます!
東福寺の”紅葉の絨毯“をぜひご堪能ください!!
境内を散策!
通天橋からの風景 “紅葉の絨毯”
ちなみに東福寺では、この秋の紅葉に対し、春の桜はほぼ目にすることができないという珍しいお寺でもあります。
その理由は、東福寺の僧でありながら水墨画の開祖とも呼ばれる画聖「明兆(みょうちょう)」の一言にあります。
明兆の作品のひとつである『大涅槃図(だいねはんえ)』が室町幕府4代目将軍の足利義持の目にとまりました。
明兆は絵のほうびとして桜の木々を送られたのですが、「後世に遊興の場になる」という一言のもと、植えられた桜を伐採してしまったのです…!
そして代わりに、境内には三葉楓の木々を植えたのでした。
この明兆の行いの結果として、現在の東福寺は紅葉の名所となったわけなのですが、これはこれで「遊興の場」にはなっていますよね。笑
現代の東福寺の様子をみた明兆がいったいどう思うかは知る由もありませんが、、
これだけ美しい紅葉を観られるようになったのなら、明兆も笑顔になってくれるはずですよね…!!
東福寺の観光案内
拝観時間
4月~10月末
9:00~16:30(受付終了は16:00)
11月~12月第一日曜日
8:30~16:30(受付終了は16:00)
12月第一日曜日~3月末
9:00~16:00(受付終了は15:30)
料金
境内:無料
通常拝観料
通天橋・開山堂
大人:600円
小人:300円
※小人は「小中学生」を指します。
東福寺本坊庭園(方丈)
大人:500円
小人:300円
通天橋・開山堂+東福寺本坊庭園も共通拝観券
大人:1,000円
小人:500円
秋季拝観料(紅葉時期:11月10日~11月30日)
通天橋・開山堂
大人:1,000円
小人:300円
東福寺本坊庭園(八相の庭、方丈)
大人:500円
小人:300円
※紅葉時期は、通天橋・開山堂+東福寺本坊庭園の共通券は販売しない
紅葉の見頃
色づき始め:11月上旬
見頃:11月下旬
観光のおすすめ時間
朝一番
アクセス
京阪東福寺駅・JR東福寺駅 から徒歩10分
京阪鳥羽街道駅 から徒歩8分
市バス 東福寺 から徒歩4分
東福寺のまとめ
ご紹介してきました、秋の東福寺、いかがでしたでしょうか!
今回は紅葉、しかも通天橋にフィーチャーしてご紹介してきましたが、東福寺には他にも見どころが満載です。
国宝である三門や重要文化財の方丈「常楽庵開山堂」、禅堂や偃月橋などが非常に有名ですね!
中でも、かつては「八相成道」に因んで「八相の庭」と呼ばれていた方丈の東西南北を囲む”4つの”方丈庭園は、鎌倉時代の庭園に見られる質実剛健な風格と近代芸術の抽象的構成を融合させた枯山水庭園となっており、石と苔を組み合わせた市松模様の庭園はここでしか見ることのできない不思議な空間となっています。
東福寺は京都の他の寺院と比べると比較的新しいお寺といえますが、広大な境内には風光明媚な風景と中世と現代の融合が見られるのです…!
ぜひみなさんも、京都へご旅行の際はこの東福寺に立ち寄ることをお忘れなく!
あなたの想像を上回る絶景が待っていることだけは、保証しますよ…!!
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