みなさんこんにちは! 世界・日本の観光地や旅行情報、歴史や雑学をご紹介している旅狼かいとです。
今回のブログでご紹介するのは、秋の京都において「南禅寺・永観堂エリア」と呼ばれる地域の紅葉情報です!
このエリアの名前となっている「南禅寺」と「永観堂」は毎年世界中から観光客が押し寄せる超人気の二大紅葉スポット!
ここではそんな南禅寺と永観堂に加え、古くから続く古都京都の庭園の面影を残す「南禅院」、趣がまったく異なる二つの庭園を一度に味わえる「天授庵」、四季折々の日本の自然を楽しめる散歩道「哲学の道」も加えた選りすぐりの5選の歩き方をお届けします!
南禅寺
日本最初の勅願禅寺である「南禅寺」。京都五山と鎌倉五山の上に位置する「別格上位」、つまり、日本のすべての禅寺の中で最も格式が高い寺院となります。
現在の南禅寺が建つ地には、もともと「禅林寺殿」という離宮がありました。しかし亀山法皇の時代、妖怪たちが毎夜毎晩現れ大層迷惑を被ることになってしまいます。
そこに現れたのが「無関普門(大明国師)」という僧でした。弟子を連れて禅林寺殿を訪れた無関普門は、なんとなんと坐禅を組むだけで妖怪たちを退治してしまったのです! どこぞのマンガかよ!と突っ込みたくなるほどのお坊さんですね。。
ともあれこの出来事から、亀山法皇は無関普門を開山として禅林寺殿を「龍安山禅林禅寺」という名前の寺に改めました。
その後、現在の名称である「南禅寺」(正式には「太平興国南禅禅寺」)となり、後醍醐天皇によって五山の第一位とされます。さらに、足利義満によって京都五山と鎌倉五山の上位に当たる最上位「別格上位」に位置付けられ、南禅寺は隆盛を極めます。
しかし、京都を火の海とした「応仁の乱」で、南禅寺は伽藍をはじめとする境内のほとんどが焼失してしまいます。
なかなか再建が進まなかった南禅寺でしたが、徳川家康の時代に「黒衣の宰相」と呼ばれた「以心崇伝(いしんすうでん)」という僧の政策によって復興を果たし、現在の姿となりました。(「以心崇伝」は「僧侶にして政治家」という、またも風変わりなお坊さん。南禅寺はこうしたお坊さんとの縁もあるのでしょうかね。。笑)
明治維新後には、境内に「琵琶湖疏水水路閣(レンガ造りの水道橋)」が造られ、今日でも南禅寺の見どころの一つとなっていますね!
他にも、歌舞伎『山門』で石川五右衛門が言い放つ「絶景かな、絶景かな」の舞台である「三門」や、虎が子虎を連れて川を渡る様子を表現した「虎の子渡しの庭」として有名な「方丈庭園」など、見どころが目白押しの南禅寺!
「歴史も深く見どころも満載!」ということは、当然人も多い!笑
ゆっくりと自分のペースで寺院を味わいたい方や、写真をこだわって撮りたいという方は、朝一番での訪問をオススメしますよ!
南禅寺の観光案内
拝観時間
境内は自由散策
【3月1日~11月30日】
8:40~17:00(受付終了は16:40)
【12月1日~2月末】
8:40~16:30(受付終了は16:10)
※12月28日~12月31日の年末は、一般拝観はできない。
拝観料(方丈庭園・三門)
・大人:600円
・高校生:500円
・小中学生:400円
※方丈庭園と三門は別料金
紅葉の見頃とオススメの観光時間
・色づき始め:11月中旬
・見頃:12月上旬
【オススメの観光時間】
早朝~午前中
アクセスと駐車場
〒606-0000
京都府京都市左京区南禅寺風呂山町86-5 南禅院
・地下鉄「蹴上駅」から徒歩10分
【駐車場】
50台ぶん完備(南禅寺の駐車場)
・2時間以内:1,000円
以降1時間ごとに+500円
南禅院
「南禅院」は、南禅寺の境内の一角にある京都の隠れた名所です! 目の前には明治時代に造られたレンガ造りの水道橋が建っており、いわば南禅寺境内の”最深部”にあたるところに位置します。
上述の南禅寺のところでも紹介しましたが、現在南禅寺が建つ場所にははもともと、後嵯峨天皇が造営した離宮「禅林寺殿」が建てられていました。禅林寺殿は「上の御所」と「下の御所」に分かれており、上の御所に建設された持仏堂が「南禅院」と呼ばれており、「”今日の”南禅院」は「”かつての”南禅院」の後身となります。
言うなれば”離宮の遺跡”であり、「南禅寺発祥の地」ともされるのがこの南禅院なのです!
現在の方丈は、徳川綱吉の母「桂昌院」の寄進によって再建されたもの。池泉回遊式の庭園は京都三名勝史跡庭園の一つに数えられ、京都に唯一残る鎌倉時代末期の名庭になります。
亀山法皇自ら作庭したとも伝えられる庭園は、南禅寺境内の喧騒が嘘のようにひっそりとしており、静謐かつ幽玄な空間となっていました。何となく、『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』を彷彿とさせる雰囲気でもあったように思います…!
一つの境内にこれほど雰囲気が違う場所があるというのも不思議なものですが、それがまたこの庭園の”味”になっているのかもしれませんね!
南禅院の観光案内
拝観時間(南禅寺と共通)
【3月1日~11月30日】
8:40~17:00(受付終了は16:40)
【12月1日~2月末】
8:40~16:30(受付終了は16:10)
※12月28日~12月31日の年末は、一般拝観はできない。
※屋根葺き替えのため、南禅院は2023年(令和5年)12月4日~2025年(令和7年)の期間で臨時休業中です。
拝観料
・大人:400円
・高校生:350円
・小中学生:250円
紅葉の見頃とオススメの観光時間
・色づき始め:11月中旬
・見頃:12月上旬
【オススメの観光時間】
比較的穴場
アクセス(南禅院と共通)
〒606-0000
京都府京都市左京区南禅寺風呂山町86-5 南禅院
・地下鉄「蹴上駅」から徒歩10分(南禅寺境内の一部)
・駐車場は南禅寺のものを使用
天授庵
「天授庵」は、南禅寺(当時の名は「龍安山禅林禅寺」)の開山である「無関普門(大明国師)」の遺骨を納めた塔所として、1339年(歴応2年)に建立されました。
光厳上皇の勅許を得て建てられた天授庵。『塔の名を「霊光」、庵の名を「天授」と授かった』そうで、、なんかもうカッコ良すぎませんか…!笑
現在の天授庵は、1602年(慶長7年)に、武将であり歌人でもあった「細川幽斎」によって再興されたものになります。
天授庵は、枯山水の方丈庭園(東庭)と、南北朝時代に造られたとされる池泉回遊式の書院南庭を有し、趣の異なる二つの庭園を楽しむことができるのが特徴です。
同じく南禅寺の境内に位置する南禅院と同じく、南禅寺の境内の喧騒がまるで別世界のことのように感じるほどの静寂に包まれています。それでいて、鮮やかかつ艶やかな小世界となっていました。
天授庵の拝観情報・ライトアップ・紅葉の見頃・アクセスなど
拝観時間
天授庵は南禅寺より遅く始まり、早めに閉館となります。
【3/1~11/14(春・夏・秋)】
9:00~16:45(受付終了は16:15)
【11/15~2月末日(冬)】
9:00~16:30(受付終了は16:00)
【拝観休止日】
毎年11/11午後 ~ 11/12午前中
その他、臨時行事のあるとき
拝観料金
500円
2024年の夜間特別拝観(ライトアップ) ※中止
※2024年の天授庵での夜間ライトアップは、中止が発表されています。
【開催時期】
2024年は、11月15日(金) ~ 30日(土)
【拝観時間】
17:30~21:00(受付終了は20:45)
【拝観料】
600円
紅葉の見頃とオススメの観光時間
・色づき始め:11月上旬
・見頃:11月中旬
【オススメの観光時間】
比較的空いていますが、南禅寺が混雑する時間に合わせて天授庵も人が増えます。
アクセス(南禅寺と共通)
〒606-8435
京都市左京区南禅寺福地町86−8
TEL : 0757710744
・地下鉄蹴上駅 から徒歩10分(南禅寺境内の一部)
【駐車場】
50台(南禅寺の駐車場を利用する)
永観堂(禅林寺)
「永観堂」は、真言宗の開祖であり「空海」の名で広く知られる「弘法大師」の弟子「真紹(しんじょう)」が平安時代に建立されました。
建立当初から、「もみじの永観堂」として1000年以上の長きに渡って多くの人に親しまれてきた寺院になります。
元々は真言密教の「禅林寺」として建立されましたが、のちに「永観律師(ようかんりっし)」が住職となると、彼が三論宗を学んでいたことから次第に浄土教の色が濃くなります。
永観律師は、当時は今よりも広大だった禅林寺の境内に「薬王院」という施療院を建て、さらに貧しい人々の食料の足しになればと「悲田梅」と名付けられた梅林を育て、病人や貧人を救済する慈善活動を積極的に行いました。
この功績から、「永観堂」は永観律師の名からついたとされています。
その後、「静遍(じょうへん)」という僧侶が住職となった時代に浄土宗の寺院となり、浄土宗西山派の東本山を経て浄土宗西山禅林寺派の総本山となりました。
「もみじの永観堂」という渾名に相応しく、毎年様々なところで行われている紅葉ランキングでも上位の常連。
敷地内には約3000本ものイロハモミジやオオモミジが植えられており、どこをとっても美しい日本の秋の色に染められています。
中でも、釈迦堂横庭園や放生池が絶景ポイント!
池に映える紅葉や橋との風景はいつ見ても絶景ですよ!
僕個人の中でも、数ある秋の京都訪問の中で一、二を争う紅葉スポットだったと感じています!
その分、紅葉を見頃を迎える11月中旬以降は人の数も京都随一。。
紅葉シーズン中はいつ行っても人が多いので、逆に時間を選ぶ必要がないとも言えるかもしれません。笑
永観堂の拝観情報・ライトアップ・紅葉の見頃・アクセスなど
拝観時間
9:00~17:00(受付終了は16:00)
秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間(2024年)
2024年は、11月11日(月) ~ 12月8日(日)
※秋の寺宝展開催期間中は、一部拝観規制が行われます。
・臥龍廊は通行止め
・千佛堂は閉鎖
・多宝塔は混雑状況や悪天候などにより閉鎖することがある
拝観料
【秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間以外】
・大人:600円
・小・中・高校生:400円
【秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間】
・大人:1000円
・小・中・高校生:400円
2024年のライトアップ(夜間特別拝観)
【開催期間】
2024年は、11月11日(月) ~ 12月1日(日)
【拝観時間】
17:30~21:00(受付終了は20:30)
【拝観料】
中学生以上:700円
紅葉の見頃と観光のオススメ時間
・色づき始め:11月中旬
・見頃:11月下旬~12月上旬
【観光のオススメ時間】
紅葉の時期はどの時間でも混雑を覚悟しましょう。笑
アクセス
〒606-8445
京都市左京区永観堂町48
TEL : 0757610007
・地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分
・市バス「南禅寺・永観堂道」から徒歩約3分
哲学の道
「哲学の道」は、永観堂付近から琵琶湖疏水に沿って銀閣寺近くまで続く約1.5kmの散歩道です。
元々は明治時代にできた琵琶湖疎水水路の管理用道路でしたが、周辺に文人が多く住まうようになり、「文人の道」と呼ばれるようになります。その後、西田幾多郎をはじめとする京都大学の哲学者たちがこの道を散歩しながら思案を巡らしたことから「哲学の小径」、さらには「散策の道」や「思索の道」、「疏水の小径」などと呼ばれます。
そして1972年(昭和47年)、保存活動を進めるにあたり住民たちで相談した結果「哲学の道」と決まり、以後その名前で親しまれるようになりました。
西田幾多郎が詠んだ歌
「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり」
の石碑が、哲学の道の中間地点付近にある法然院近くに立てられています。
「人は人、自分は自分。それ故、自分は自分の行く道を行く」
といった感じでしょうか。
自分の道は自分で決める。そして、その道を進んで行く。素晴らしい言葉ですね…!
疏水の山側は自然の森が生い茂り、対岸には「関雪桜」の愛称で親しまれている桜並木が並んでいます。
この桜並木を含め、秋の紅葉以外にも、春は桜を、夏は木々の新緑を、そして冬は枯葉の舞う小径を、というように、四季折々の自然を楽しむことができるのが哲学の道の見どころ!
また、道沿いには多くのおみやげ屋さんやカフェ、お茶屋さんが立ち並んでいました!見てまわると、アクセサリー作りなどの体験ができるお店が多かった印象です。
道の風景はもちろんのこと、ゆったりとその周辺を散策してみるのも楽しいかもしれませんね!
哲学の道の観光案内
拝観時間・料金
自由散策
紅葉の見頃
・色づき始め:11月中旬
・見頃:11月中旬~11月下旬
桜の見頃
4月上旬
観光のおすすめ時間
早朝
アクセス
・北側:市バス「銀閣寺道」からすぐ
・南側:市バス「南禅寺・永観堂道」から徒歩約10分
👉 紅葉の京都観光をさらに特別なものにしたい方にお勧めしたい、嵐山のホテルと旅館をまとめました。
南禅寺・永観堂エリア まとめ
ということで今回は、京都の紅葉の名所である「南禅寺」「南禅院」「天授庵」「永観堂(禅林寺)」「哲学の道」のをご紹介してきました!
今回ご紹介した南禅寺・永観堂エリアは、哲学の道の周辺に紅葉の名所が集中していることから非常にまわりやすいのが特徴で、これらの名所を半日でまわりきることも可能なのです!
もちろん、南禅寺・永観堂エリアは京都随一の紅葉スポットなので、一日かけてじっくりと味わうことが一番のオススメ! その場合は、今回ご紹介した見どころ以外にも、「安楽寺」や「法然寺」、さらには「銀閣寺」といった名所も旅行のプランに加えるのがオススメ。
それぞれの趣味や観たいもの・観たい場所に合わせて臨機応変にプランを自在に組み替えることができるのも、このエリアの推せるポイントです!
「去年はここに行ったから、今年はこっちにしてみようかな…!」なんてことがしやすく、毎年同じところに訪問しながら違った気分を味わえるのではないでしょうか…!
⚪︎京都駅周辺・東山エリア⚪︎
⚪︎南禅寺・永観堂エリア⚪︎
⚪︎金閣寺・北野天満宮エリア⚪︎
⚪︎嵐山エリア⚪︎
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コメント一覧 (3件)
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